日本でも老人ホームで、入居者を相次いで転落死させた事件があったが、この中国での出来事は犯罪とは違い、むしろ、背筋の凍る思いのする事件である。それもロックダウンの続く上海での出来事なので、何らかの関係があるような気がしてならないのである。事件はある上海の老人ホームで起きた。入居していた老人が死亡したと通報され、葬儀業者が遺体の収容されている遺体袋を運ぼうとしたときに異変に気が付いたのだ。もし、その人が気絶などで誰にも気づかれることがなかったならば、火葬場で燃やされていたところだ。その時の状況が動画にもなっていて、車からストレッチャーに移された袋を防護服姿の人が開け「生きているぞ」と話している状況がＳＮＳ上で拡散したのである。老人にもなり、老人ホームに入ろうとしている人間にはとんでもない事件だ。何がどう間違って、このようなことになったのか、説明してもらいたいものだ。事件は老人ホームの院長などが首になって収束してしまったが、不可解である。誰かが死亡したとして、生きている老人を袋に詰めたのだ。それだけ、上海ではコロナに感染しているかはともかく、コロナで死亡する老人が多くいるということだ。（くちなし亭、2022.05.03）
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