世界の「ゾンビ企業」

世界は10年以上にわたり、超金融緩和経済の中にいる。その結果、どのようなことが起こったのかと言うと象徴的なのは「ゾンビ企業」の多発である。中国の「ゾンビ企業」は有名だが、超金融緩和をしてきたのは中国ばかりではない。その結果、国際決済銀行（ＢＩＳ）の報告によれば、全世界の上場企業45000社の財務状況を分析したところ、インタレストカバレッジレシオ（営業利益割る支払利息）が1未満の企業、すなわち支払利息が営業利益を上回る企業が全体の12％もあり、アメリカではジャンク級の企業が過半数を占めているというのである。このような中で、金融が引き締めに入ったり、資本が流出したりした時には、これらの「ゾンビ企業」の連鎖的な倒産も懸念されるのである。中国では米中貿易戦争で資本の流出が起こっている。アメリカではＦＲＢによる利上げ圧力で、金融市場も引き締めに入っていると言われている。（12月11日）

Y-FP Office Japan