予想されていたことだが、世界でのリチウムの需要が高まっている。リチウムイオン電池が軽く、他の電池に比べて、電力の含有量が高いからである。これまでも、この電池を使って、パソコンの軽量化やコードレス状況での使用時間の長さで貢献してきたのである。しかも、ここにきて、世界的な電気自動車（ＥＶ）開発競争である。アメリカの電気自動車メーカーテスラなどはリチウムイオン電池不足で、パナソニックに支援を要請しているくらいである。事実、過去2年でリチウム電池の原材料価格は3倍以上に上昇。わずか1年足らずで1トンにつき2万ドル値上がりしたそうだ。リチウムはアルカリ金属元祖の一種で、これまでは地下や鉱山より採掘されてきた。その大生産地は南アフリカである。だが、安心してほしいと思うのは、最近の値上がりや鉱物資源ではどうしても、不純物が混ざるという問題点から、現在では海水から抽出する手法も採用されているのだそうだ。ただ、リチウムイオン電池には弱点も多い。例えば、温度だ。現在のガソリン車ならば、寒い北海道でも、暑い沖縄でも走る。しかし、ＥＶ車はフロリダのような気候の温暖な地域でないと安定走行は難しい。つまり、リチウムイオン電池の天下がこのまま続くとは限らないのである。(2017.09.15)
Y-FP Office Japanのホームページ上に、無料の「家計のキャッシュフロー表、自分で作成」コーナーを設けましたので、ご活用ください。
