東南アジア・ヴァーチャル・トラヴェル

空想旅行、つまり、旅行記や探検記、フィールド・ワーカーの本、歴史本、その他いろいろの感想・紹介・書評です。

「地球を丸ごと考える」 全9冊

2006-06-27 23:57:40 | 書誌データのみメモ
「地球を丸ごと考える」 全9冊のシリーズ,岩波書店,1993.
1 『地球の真ん中で考える』 浜野 洋三
2 『46億年 地球は何をしてきたか?』 丸山 茂徳
3 『リズミカルな地球の変動』 増田 富士雄
4 『地球の気候はどう決まるか?』 住 明正
5 『水は地球の命づな』 大森 博雄
6 『土のある惑星』 都留 信也
7 『繰り返す大量絶滅』 平野 弘道
8 『なぜたくさんの生物がいるのか?』 橘川 次郎
9 『地球はだれのもの?』 丸山 直樹

現在品切れ重版未定、ウェブ上で古本での入手は困難。
自然科学関係で10年以上前の本なんて価値ないでしょ、といわれそうだが、これは買っておけばよかったと後悔している。
まあ、こういう本は図書館にあるのだが、公共図書館はすぐ廃棄処分にするし、盗まれることも多いですからね。

地球科学の初歩的なシリーズ。各冊150ページほどの薄くて小さいラヴリーな装丁のプリティなシリーズです。
地球科学にかぎらないが、自然科学系の入門書はやまほどあって、何を読んだらいいのか門外漢は途方にくれる。
異常に詳しい数式とグラフだらけの教科書、いいかげんなイラスト入りの入門書、版型のでかい重たい写真集など図書館に行けばならんでいる。
しかし、適当なものがないのだなあ。

このシリーズは門外漢にもかなり、(あくまで、かなりです、)わかりやすい。
そして入門書にありがちなことだが、温暖化とか砂漠化とかオゾン層破壊など目先のことにとらわれず、世間に警鐘をならすのではなく、基本的な知識を扱っている。
幅広いトピックを読者に知らせるように書かれていて、時事問題をおおげさに騒ぎたてていない。

内容はむずかしいのか、かんたんか、わたしには判定できない。
というのは、地球科学というのは、ほとんど高校の理科で教えられていないので、入門書となると、中学生でもわかる内容なのだ。
これは数学の苦手な人、理科嫌いな人には、うれしいだろうが、どっこい、そんな簡単なもんではないよ。
やっぱり最低限の数学と化学の知識は必要で、簡単な化学式やグラフの見方がわからないと、話にならない。


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