舞台はフランス北部の港町のシェルブール。全編に流れる甘く哀しいメロディは、映画よりも有名で、誰もが一度は聴いたことのあるものだろう。
始まり
シェルブールで雨傘店を伯母に任され営む娘ジュヌヴィエーヴと自動車整備工ギィは恋をする。
「子供は女の子でも男の子であっても、フランソワーズにしたいわ」「雨傘店は売りましょう」「ガソリンスタンドを買おう」と将来を語る。しかし、叔母のエムリが二人は若すぎると結婚に反対している。やがて、そんな幸せな日々の中、突然ギィに召集令状が届く。そしてその日2人は結ばれる。入営の日、二人はシェルブール駅でジュヌヴィエーヴと別れを告げる。
1年後
ジュヌヴィエーヴはギイを待ち続けるが、手紙は途絶えがちになる。傘店の経営は難しく、金策のためにジュヌヴィエーヴは宝石を売りに宝石店に行った。宝石商ローラン・カサールがその場で購入したが、彼はジュヌヴィエーヴを見初めていたのだ。2月、ジュヌヴィエーヴの妊娠が判明するが、心優しいカサールは「お腹の子は私達で育てましょう」というと求婚し、二人はシェルブールを離れしパリに移住する。
そして更に1年後
負傷し帰郷ギィ。雨傘店は所有者が変わっていた。そして、ジュヌヴィエーヴが他の男と結婚したと聞かされる。修理工場で働き始めたギィだが、体も心も傷つき、荒れた生活が続く。おばエリーズが死去し、ギィはおばの遺産でガソリンスタンドを購入、心優しく彼を支える女性マドレーヌと結婚する。
さらに4年後
時は流れある年の雪の夜、妻マドレーヌと息子フランソワがクリスマスの買い物に出ていった後、ギィのガソリンスタンドにベンツが入ってきた。運転席にはジュヌヴィエーヴと助手席に小さな女の子が座っている。ギィは運転席ジュヌヴィエーヴに気づき、事務室に招き入れる。短く言葉を交わして互いの無事を確かめ、給油の終わったベンツはスタンドを出てゆく。 車の中では、今では母となったジュヌヴィエーヴが助手席の娘に言う。
「さあ、フランソワーズ(かつて二人が考えていた子供の名前)いきましょう」
僕が初めてこの映画を観たのは中学生だった。観終えた後は、何故ジュヌヴィエーヴはギィを待ち続けなかったのか、結ばれず終えた余りにも哀しいラストに心が酷く痛んだ。
その後、僕も大人の仲間入りし、再びこの映画に再会する。観る前は、昔観た余りにも哀しいラストの記憶があり、観る事を躊躇したが、観終えた感傷は昔観た後のものと違っていた。
哀しい結末ではなくなっていた。
皆さんも機会があれば、大切な人と観て頂きたい映画のひとつ。古きヨーロッパ映画の哀しい恋物語作品の中では、「ひまわり」と並ぶ名作。また、映画音楽としても「ひまわり」に並び余りにも有名。
by yan...xxxyanxxx@mail.goo.ne.jp
始まり
シェルブールで雨傘店を伯母に任され営む娘ジュヌヴィエーヴと自動車整備工ギィは恋をする。
「子供は女の子でも男の子であっても、フランソワーズにしたいわ」「雨傘店は売りましょう」「ガソリンスタンドを買おう」と将来を語る。しかし、叔母のエムリが二人は若すぎると結婚に反対している。やがて、そんな幸せな日々の中、突然ギィに召集令状が届く。そしてその日2人は結ばれる。入営の日、二人はシェルブール駅でジュヌヴィエーヴと別れを告げる。
1年後
ジュヌヴィエーヴはギイを待ち続けるが、手紙は途絶えがちになる。傘店の経営は難しく、金策のためにジュヌヴィエーヴは宝石を売りに宝石店に行った。宝石商ローラン・カサールがその場で購入したが、彼はジュヌヴィエーヴを見初めていたのだ。2月、ジュヌヴィエーヴの妊娠が判明するが、心優しいカサールは「お腹の子は私達で育てましょう」というと求婚し、二人はシェルブールを離れしパリに移住する。
そして更に1年後
負傷し帰郷ギィ。雨傘店は所有者が変わっていた。そして、ジュヌヴィエーヴが他の男と結婚したと聞かされる。修理工場で働き始めたギィだが、体も心も傷つき、荒れた生活が続く。おばエリーズが死去し、ギィはおばの遺産でガソリンスタンドを購入、心優しく彼を支える女性マドレーヌと結婚する。
さらに4年後
時は流れある年の雪の夜、妻マドレーヌと息子フランソワがクリスマスの買い物に出ていった後、ギィのガソリンスタンドにベンツが入ってきた。運転席にはジュヌヴィエーヴと助手席に小さな女の子が座っている。ギィは運転席ジュヌヴィエーヴに気づき、事務室に招き入れる。短く言葉を交わして互いの無事を確かめ、給油の終わったベンツはスタンドを出てゆく。 車の中では、今では母となったジュヌヴィエーヴが助手席の娘に言う。
「さあ、フランソワーズ(かつて二人が考えていた子供の名前)いきましょう」
僕が初めてこの映画を観たのは中学生だった。観終えた後は、何故ジュヌヴィエーヴはギィを待ち続けなかったのか、結ばれず終えた余りにも哀しいラストに心が酷く痛んだ。
その後、僕も大人の仲間入りし、再びこの映画に再会する。観る前は、昔観た余りにも哀しいラストの記憶があり、観る事を躊躇したが、観終えた感傷は昔観た後のものと違っていた。
哀しい結末ではなくなっていた。
皆さんも機会があれば、大切な人と観て頂きたい映画のひとつ。古きヨーロッパ映画の哀しい恋物語作品の中では、「ひまわり」と並ぶ名作。また、映画音楽としても「ひまわり」に並び余りにも有名。
by yan...xxxyanxxx@mail.goo.ne.jp