Takepuのブログ

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温州駅全職員の抗議書

2011-09-01 10:08:23 | 時事
7月23日の温州での高速鉄道事故について、中国の「財新網」は、「温州電気業務職場全職員の公開書簡」を掲載した。中国当局が事故発生のきっかけについて、温州南駅の電気業務の当直員が信号故障に対してしかるべき措置をしていなかった、と発表したことに対して、「事実と違う。責任をうやむやにしていて公正さを欠いている」と抗議している。26日夜に出されたものだという。

「公開書簡」によると、当日の2人の当直職員は公安当局に不当に拘留されたままだという。事故の真相を明らかにして、惨事の再発を防ぐために、我々(全職員)は国務院調査グループの事故調査に積極的に協力する、としている。

中国当局が、温州駅職員に責任を押し付けた発言というのは、「公開書簡」によると

国家安全監督総局の報道官が8月25日に「故障列車の調査から、責任部門は防犯措置を取っておらず、規律違反の操作をしていた。また、上海鉄路局では当時、全路線ディスプレーに信号故障が表示されていなかった。信号系統に問題があり正常に表示されていなかった。それなのに温州南駅の電気業務当直員は規定の報告をしておらず、故障処理も事故防止措置もとっていなかった」と話した。

というものだという。

これに対する反論として
1、故障処理をしていなかった、というのは事実と違う。当時、電気業務の当直員は故障処理をしていた。

2、規定に従って報告していなかった、というのは責任をあいまいにしている。当直職員はCTC設備の故障を見つけ報告していた。ただ「運統46」(運行システムのことだろうか)への登記をしていなかた。お聞きしたい。規定の報告とは、電気業務職員のどの部門への報告がなかったということなのか。

3、上海鉄路局のディスプレーに信号故障が映されず、というのは公正性に欠ける。CTCは列車運行所の中心部門にあり、各駅のパーツと組み合わされて出来ている。当日、D3115列車の問題発生についてはディスプレーには映っていた。ただこの設備には警報装置がない。駅当直員はこの状況を見つけており、報告もしていた。

みな、国務院調査グループに公平公正な調査を、客観的な結果を期待している。ただ国家安全監督総局総工程師、広報官、黄毅の発言は、我々を寒々とさせるもので、彼の発言が調査過程に沿ったものなのかわからない。
二人の同僚は公安に拘留されたままだ。黄毅の言い方に従えば、法的責任を追及されるのだろう。我々は当直業務にも事故処理にも、不安と恐れを抱いている。法的責任を追及されるのではないか、と。

この文章が本物だとしたら内容は身につまされる。トカゲのシッポ切りで、2人の職員に責任を押し付けて幕引きを図ろうとしているのは明らかで、同僚職員たちの怒りと悲哀も理解できる。

中国当局側は無視のようだ。中国の検索サイト「百度」では、検索が不能になっている。


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