Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

7月7日は七夕、盧溝橋事件の日

2015-07-08 15:26:43 | 時事
7月7日は北京西南郊外の蘆溝橋で1937年、日本軍と国民党軍が衝突し、日中戦争の戦端となった蘆溝橋事件(七七事変)の記念日。
この橋のそばにプロパガンダ目的で建てられた展覧館(完成前に2度蘆溝橋に行ったので参観したことはない)で開かれた記念式典に、昨年は出席した習近平国家主席が今年は参加しなかったので、
日中関係改善への中国側のサインか、と報じたところもあった。
7月7日付の人民日報には1面には抗日関係の原稿、論文はなかった。


ただ、中央電視台の新聞聯播では、中国共産党トップ7の党中央政治局常務委員全員がこの展覧館を視察した、とのニュースを伝えており、やることはやっている、との見方もあるとは思っていた。
翌日の報じ方をみてみよう、と1日待つと、



7月8日付の人民日報1面は、政治局常務委員が視察する写真付きで、蘆溝橋事件について触れている。
事前に(記念すべき7日以前に)視察したのかなあ、ともテレビを見て思ったが、
人民日報の写真説明には7日、となっている。
会場にまで行って、式典に参加しなかった習総書記以下は何してたのか。
その下には、「抗日戦争精神は永久に民族に記憶される」とする本紙評論員の文章も掲載されている。

確かにトップは党中央の集団工作会議についてで、七七事変は二番手の扱いであるうえ、写真も政治局常務委員がならんだもの。

いまさら、日本批判をことさらにするというより、腐敗が目立つ党の引き締めのために党幹部の教育を図ることで、
習指導部への求心力を強めることが、優先事項であるような人民日報の扱いだ。

ただ、1面にちゃんと報じているように、日本へのけん制は忘れていない。あくまでも安倍晋三首相の戦後70年談話の内容次第で、
日中関係がどうなるか、中国側も談話の内容を見てからでないと、次のアクションはなかなか起こせないだろう。
それでも一時期の反日を利用しての求心力維持、という事態からは一歩進んでいることは、日中関係改善にとって明るい状況かもしれない。