Takepuのブログ

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Seediq Bale(賽徳克巴莱)完成!

2011-06-27 22:57:56 | 映画鑑賞
台湾で「タイタニック」を上回る大ヒットとなった「海角七号」の魏徳聖監督が、本当に撮りたかった映画「Seediq Bale(賽徳克巴莱)」(セデックバレ)がクランクアップしたとは以前書いたが、最近、映画が完成して、Youtube上に予告編がアップされているようだ。

結構CGも使っているようだし、なかなかすばらしい出来だ。「台湾のアバター」とも書かれているが、西洋人にはわかりやすい表現かもしれない。アバターはフィクションを使ってアメリカ原住民の戦いを描いたが、「Seediq Bale(賽徳克巴莱)」は本当にあった台湾原住民の抵抗の歴史だ。
「海角七号」のDVDを見たあとの感想記で書いたが、「Seediq Bale(賽徳克巴莱)」は、1930年10月27日に起きた「霧社事件」を描いたものだ。日清戦争(1894年)の敗戦による下関条約(馬関条約)=1895年=の結果、日本の植民地になった台湾で発生した最大にして最後の台湾原住民蜂起だ。予告編ではビビアン・スーが出てくる場面もあった。

Youtubeの予告編に続き、魏監督やプロデューサーのインタビューもアップされている。10月下旬に台湾で封切られるようだ。早く見たいなあ。

ところで、魏監督はこの映像の中で、

「賽徳克巴莱のための海角七号だ。海角七号があったから賽徳克巴莱が出来たんじゃない。2003年に5分間のパイロットフィルムを作って、賽徳克巴莱の準備を始めた。ただそのころの環境、条件はよくなくて、それでまず海角七号を先に撮るという風に方向転換した。容易に市場に受けるものを、ということだ」

と以前、このブログで紹介したようなことを改めて話していた。海角七号がヒットしたから撮ったのではなく、はじめから「賽徳克巴莱」を撮るために海角七号をヒットさせたのだ、という。結果論だが、よく言うなあとも思う。逆に言うと、ヒットしたといえばヒットしたが、「海角七号」は魏監督にとってはあまり誇れるような映画なのではないのだろう。それを「私はこんな台湾映画が見たかった」と大絶賛した台湾の巨匠・侯孝賢監督は、ちょっとおめでたいなあ、という感じがする。
11月ぐらいに台湾に行って見てこようかなあ。DVDはすぐ出るだろうか。