「TUBE -チューブ-」劇場にて

引き続き二本目は『TUBE -チューブ-』です。

主演は『燃ゆる月』で髪の毛に一本筋の通った主人公「タン」を演じた「キム・ソックン」です。共演のヒロインに『子猫をお願い』の「ペ・ドゥナ」、テロリスト役に「パク・サッミン」です。

テロリスト『ギテク』（パク・サンミン）は空港にて政府幹部を襲撃、極秘メモリの奪取に成功する。しかし脱出時彼を追い続ける『チャン刑事』（キム・ソックン）により仲間の一人を失ってしまう。
『インギョン』は地下鉄を根城とする女スリだったが、密かに『チャン』に淡い思いを寄せていた。ある日『ギテク』を駅で見かけた『インギョン』は『チャン』の携帯に連絡し、自分は『インギョン』の後をつける事にする。そんな『インギョン』を不審に思った『ギテク』は彼女を拉致し計画通り地下鉄ジャックを決行する。運転士を連れ出し、運転席に爆薬をセット。電車が止まれぬようセットし、政府に前総理を連れてくるよう要求する。連絡を受けた『チャン』は滑り込みジャックされた電車に潜入することに成功するが・・・



物語の展開としては大きく二つに分かれます。この大きく分かれた後半のエピソードは余計だったのではないかと感じています。監督としてはアクション　プラス　ラブストーリーを加えたかったのだと思いますが、結果として最後の１５分は間延びしてしまった感があります。欲張らずに主題を一つに絞った方が良かったのでは無いでしょうか。
舞台設定の目の付け所はさすがです。地下鉄自体を大きな密室と化し、結果として第三者の介入を許さぬハイジャックムービーと同じ効果をもたらしています。ただ地下鉄の電車は描写が難しかったらしく画としてのスピード感があまり感じ取れませんでした。
恐らく「スピード」と比較される事が多いと思いますが、本作の方が少しスピード不足だったかな、と感じています。
ありがちですが印象に残ったのはテロリスト役の「パク・サンミン」です。こういった作品は悪役に存在感がないと主役が引き立たないものですが、「パク・サンミン」は見事な存在感を示し、逆に主役を食ってしまった気がします。


評価　星　みっつ


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