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NATO拡大対OPEC+オイルショック

2023-04-24 12:26:29 | 日記

以下文は、NEO(New Eastern Outlook ONLINE)の英語記事翻訳文です。可笑しな訳が多々あると思います、その箇所はスルーして下さい。

欧米、日本のOPEC等に対する細部報道は日本には少ないようです。以下文は欧米・日本の大本営報道と違い、海外がどのように、これらの問題を捉えているかは参考になると思います。特にNATO拡大の裏で、世界を制するツールの一つでもある産油国等をロシアが味方につけたと言うことは、もう世界が変わったことを意味するでしょうし、世界は欧米覇権からBRICS等へシフトしていると思います。

参考原文

NATO Expansion versus OPEC+ Oil Shock (journal-neo.org)

著者のサルマン・ラフィ・シェイク氏は、国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家、パキスタンのラホール経営科学大学(LUMS)の政治学助教授です。

「NATO拡大対OPEC+オイルショック」

サルマン・ラフィ・シェイク

2023年4月19日

フィンランドが北大西洋条約機構(NATO)に加盟、その結果拡大したことは民主主義と人権の保護のためにロシアと戦っていると思われる西側世界に多くの喜びをもたらしたと思われます。

この戦いの本当の目的は、既に知っているように1990年代初頭のソ連崩壊後、一方的なアメリカ覇権の形をとった欧米、主にアメリカ主導の支配的な第二次世界大戦後の世界秩序を維持することです。

ロシアと中国が、この一方的な米国の覇権にこれまで最も明白な衝撃を与えているため、非常に手ごわい脅威に対する立場を強化するために、ますます多くの同盟国を獲得するため最大限の努力をしています。

NATOの拡大は西側諸国、これも主に米国が世界秩序を維持するために最近取った多くのステップの一つです。しかし、進行中のロシア、ウクライナ(NATO)軍事紛争は、多くの重要な方法で世界を変えました。

一つには、NATOの拡大にもかかわらず、米国はロシアを世界的に孤立させることを望んでいましたが、今日もできません。中国に関しては米国は切り離すことは、地政学的な影響なしにできません。

 

何よりも、OPEC+諸国が生産レベルを削減し、その結果、石油価格を引き上げるという最近の決定は、世界で最も強力な石油生産国が引き続きロシアを支持していることを示しています。この全会一致の生産レベル削減決定は、単なる経済問題ではありません。

実際、OPEC諸国が米国の圧力を拒否し、自律的なアプローチに従い、ロシアを支援する能力は、これらの国々が、米国をなだめるために妥協することなく、自国の国益に従って行動できる多極世界というロシアと中国のビジョンに実際に従っていることを示しています。

アメリカ覇権にとって、多極化への流れは、NATOの拡大よりも、その将来にとってはるかに損害を与えます。

 

NATOの拡大は、組織が今やヨーロッパ内からの重要な軍事力を持たないもう1つの国をメンバーとして持っていることを意味しますが、ヨーロッパ・NATO以外の反覇権的な権力ブロックのへの統合は、米国、その同盟国が有利な外交政策の成果を強制するための手法は世界、他の地域全体で急速に縮小することを意味します。

現在、石油生産を削減する決定は、すでに経済危機と生活費の危機に直面しているヨーロッパ、米国とその同盟国を傷つけるでしょうが、この決定はまた、地政学的、国内的にバイデン政権を直接傷つける方法への深刻さを示しています。

 

ロシア、ウクライナ(NATO)紛争の開始以来、米国はヨーロッパに高価な石油を販売してきました。昨今は米国のヨーロッパへの石油販売は史上最高を記録しました。しかし、この供給増加は価格の上昇にもつながりました。

現在、OPECが減産と石油価格の引き上げを決定したことで、米国、ヨーロッパの同盟国、そして米国の消費者は、さらに高価な石油とガスを購入することになり、それは彼らがすでに直面している生活費の危機を増す可能性があります。

ヨーロッパにロシアの石油の販売を削減したり、価格上限を設定したりして、ロシアとの経済戦争を開始するというバイデン政権の決定はさらに敏感になるでしょう。

政治的に言えば、石油価格を細かく管理し、米国の消費者の利益のために異常に低く保つために、米国の戦略的石油備蓄から定期的に石油を放出するというバイデン政権の政策は、今後、実施することがさらに困難になります。

NATOの拡大に歓喜しているバイデン政権にとって、石油価格を恒久的に細かく管理できないことは、多くの人がドナルド・トランプの積極的な大統領選挙運動と見なしているものの始まりと一致しています。

ロシアがOPECを味方につけているという事実はアメリカとNATOが、これまでにロシアを打ち負かすことに全く失敗していることを意味します。

ジョー・バイデンは、来年予定されている彼の再選のためにロシアに対する勝利を主張することはできません。一方、ワシントンがOPECに影響を与えることができないということは、外交政策の劇的な失敗を意味し、ロシアの成功を示しています。

地政学的には、OPEC+の動きは、3月16日にリヤドで行われたロシアのアレクサンドル・ノバク副首相とサウジアラビアのエネルギー大臣アブドゥルアジズ・ビン・サルマン王子との石油市場協力に焦点を当てた会談の後に行われました。それはロシアとサウジアラビアの間の絆の引き締めとも見られています。

 

生活の危機、管理の失敗と、バイデン政権がサウジアラビアなどの同盟国を失ったという事実が組み合わさって、バイデン政権の陰謀の観点から、トランプのカムバックに対するハードルをすでに組み立てている断定的なドナルド・トランプにとって非常に重要な結集点になります、彼を有罪とし、最終的に逮捕することです。

欧州では、このオイルショックは国内政治と外交政策をさらに複雑にするでしょう。年金改革に反対するフランスでの最近の大規模な抗議や、英国での賃金引き上げを求める広範なストライキは、繰り返されるシーンになるでしょう。

ヨーロッパ全土でそのような抗議行動を再現することで、ヨーロッパ諸国の多くが、ロシアと中国に対する米国策に対する支持の範囲を再考することを余儀なくされる可能性があります。

ロシアとサウジアラビアがもたらしたオイルショックは、NATOの拡大を通じてアメリカがロシアにもたらすと予想したショックを上回っています。それはウクライナに影響も及ぼす可能性は低く、ロシアには対抗する他の手段があります。

 

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