満州国15年の前半は理想主義的国づくりが進められたが、後半は利権争いの修羅場と化したという。
五族協和、王道楽土を唱えた先駆者たちは、それを人生目的として、起業家精神を持って、献身的に、ボランティア精神にあふれて、赤字覚悟で邁進したことであろう。しかし、成長期から安定期に移って、金儲け目当ての事業家たちが群がり、生産性や効率性、費用対効果が問われ始めると、そうは行かなくなる。
起業もNGOも同様である。赤字覚悟の成長期はビギナーズラック(初心者幸運)に恵まれ順調に事業拡大が行われるが、安定期に入ると、自立・自給が問われ、収支が問われ、投資効率が問われ、単黒(単年度黒字)を達成すると累損(累積赤字)の解消が求められ、待遇改善が求められ、利潤が問われ、その結果、当初のボランタリズムは失われて、ビジネス思考中心となってゆく。
人生目的であったものが、生活手段となって堕落が始まる。満州国のみならず、我が国の代表的第三セクターも、公益法人も、宗教法人も、NPOもNGOも、教会もYMCAも、(そしてあろうことか無教会までも!)、目的を手段と取り違えて、初心から離れてゆく。
「あなたに対して責むべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった」(ヨハネの黙示録2:4)
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(今日のお弁当)
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(今日の夕食)
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