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中国将棋

2006-04-22 01:13:15 | 日記・エッセイ・コラム

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中国(清王朝)の皇室、愛親覚羅の一族であるT氏は、自他共に許す中国将棋の名人であった。天津の御殿で育った少年時代から、戦後、共産革命を避けて日本に亡命した晩年まで、中国将棋で人に負けたことがなかった。

ところが、1950年代半ばのある日、戯れに中国将棋を教えてやった一人の日本人の少年Mに負けてしまった。一瞬、彼は、対戦相手のMは稀代の天才少年であるに違いないと思った。

興奮がさめた後、彼は人生最大の「自己覚醒」を体験する。「今までずっと、相手がわざと負けてくれていたのだ」。それまで半世紀以上の間、彼は周囲から「特別扱い」されて、「一人前」には処遇されていなかったことに気付いた。

その時、もうひとつの、「永年の謎」が解けた。それは「日本の魚には骨があるのに、中国の魚には骨が無いのは何故か?」という疑問。中国で(貴族として暮らしていた頃)彼が食べたすべての魚は、あらかじめ料理人がすべての骨を抜いてくれていたのだ

「鞭を控える者は自分の子を憎む者。子を愛する人は熱心に諭しを与える」(箴言13:24)

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