阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

山尾志桜里政調会長を招いての講演会-安倍総理による憲法改正がもたらす危機

2016年05月14日 22時35分58秒 | 政治

 今日は山尾志桜里政調会長を招いての講演会が松阪市で開催されました。主催は民進党系の『新政みえ』で、三重県議会においては最大会派です。会場は超満員。600人近い方が熱心に参加して下さいました。山尾政調会長は自由、共生、未来への責任のそれぞれのテーマで安倍政権の問題点を明快に指摘。金持ちを大金持ちにするのではなく、普通の人が希望を持てる社会の実現を目指す民進党の考え方、また提出した法案などについてをわかりやすく、熱く語ってくれました。

 山尾政調会長とは2009年初当選の同期。当選直後、事業仕分けのワーキングチームで同じチームでした。連日、外務省や法務省の予算に無駄遣いがないか担当者を呼んでヒアリングをしましたが、当時から、検事の経験を活かした彼女の追及は蓮舫議員に負けないパンチ力があり、役所の方々が対応に四苦八苦しているのは明らかでした。今や予算委員会の質問者としては、間違いなく安倍総理が最も嫌がる議員でしょう。彼女との議論で安倍総理は、憲法改正を目指しているにもかかわらず憲法の基本的なことを知らないことが次々に国内外に暴露されてしまうのですから。5月16日には今国会5度目の安倍総理との対決だそうです。

 山尾政調会長、そして芝博一参議院議員の前に、私も来賓としてスピーチしました。今日、スピーチで訴えた私たちが共有する特に強い問題意識は、安倍政権のもとで集団的自衛権の行使が可能になることがもたらす日本の危機、そして私たちの貴重な貴重な公的年金が株価の操作に使われており、5兆円前後の損失が出ているにもかかわらず、その実態を隠していることです。国民の知る権利を踏みにじることは民主主義の破壊。本当に許せません。

 安倍総理が憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にしたこと、そして参議院選挙で憲法改正して9条を変更する意志を示していることには私自身の経験からも危惧を抱いています。

 2001年9月11日、同時多発テロが発生しブッシュ政権が始めた『対テロ戦争』が始まった頃、私はパキスタンとアフガニスタンの国境地域で、平和構築活動を行っていました。そこは当時、オサマ・ビン・ラディンが潜入しているとされていた地域。米軍による空爆で、現地の人々は次々と殺されていました。そして、米軍による攻撃を小泉政権が支持していることも知れ渡っており、「お前たちが奴らの側につくなら命の保証はしない」と燃えるような憎悪を込めた目で訴えられました。同時多発テロが起こる前、日本人というだけで握手を求めてきた人々の姿はもはやなく、私自身が拘束、殺害される可能性も覚悟しました。

 しかし、集団的自衛権の行使は、『支持する』こととは比較になりません。それは売られていないケンカを買いに行くことであり、米国の戦争に対し、後方支援などの軍事行動に直接関与するわけですから、犠牲者の家族、部族、国民から恨みを買うことは間違いありません。また、戦闘行為の中で民間人を巻き込むことも有り得ます。結果として海外にいる日本人、特に人道支援などの目的で現地で活動している日本人は報復の対象になる可能性が高まります。軍と一体になって活動すればなおさらです。

 また、日本国内の原発は容易にテロリストによる攻撃のターゲットになるでしょう。特殊訓練を受けた軍が警備を義務付けられた米国などとは違い、日本の原発の警備は極めて脆弱。極めて少数の軽装備のテロリストによって配電板が破壊されるだけでメルトダウンは起こり得ます。また、青森県の大間原発などは国際海域から3カイリしか離れていません。原発が攻撃を受けたら日本全体が壊滅的状況に陥る可能性があるにもかかわらず、その危険性を認めておらず、攻撃を想定した対応がされていないことは身も凍るような日本の現実です。

 私たち民進党の安全保障の考え方は、近くは現実的に、遠くは抑制的に、そして人道支援は積極的にというもの。日本近海において『付け入る隙を与えない』法整備は必要です。一方、真に平和に寄与する行動は決して軍事的手段ではありません。私たちには日本が守り引き継いできた大きな価値を、安倍政権によって破壊されることを阻止する大きな責任があります。そのためにもまずは参議院選挙で勝利することが必要ですが、衆参同日選挙の可能性も踏まえ準備を急がなくてはなりません。



歯切れよくスピーチをする山尾志桜里政調会長


会場は超満員の盛況でした。新政みえの先生方には心から感謝です


終了後はいつものように自転車で街頭活動に出掛けました!


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