阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

若い世代が創る中国と日本の未来

2011年12月25日 19時24分28秒 | 政治

 今日は昼過ぎに中国から帰国し、ひっそりとした議員会館に直行して仕事をしています。

 今回のミッションは、日本と中国のより良い未来を創っていく上での大きな意義があったと思います。日本の「若手政治家」として中国共産党の若手幹部の方々、また研究者や学生の方々とも綿密な意見交換ができました。

 中国の政治システムは、全人代(議会)、国務院(行政)を指導する存在として共産党があります。外交を担当する官僚組織は「外交部」ですが、共産党の中の「対外連絡部」は、より政治的な力を持っています。今回は、この対外連絡部の招待でした。彼らと9日間を過ごし、毎日議論を続けました。中国と日本は、一衣帯水の隣国であるがゆえに様々な歴史、また利害の衝突があり、13億の国民を「食べさせ、安定を守る」責任を負う共産党の統治は、日本人の感覚からすれば、疑問や不信感を覚えることも多々あると思います。私たちは、そんな点についても率直に意見交換をしました。私自身は、将来の民主化に向けた行程について、また1989年6月4日の天安門事件の総括や、チベットやウイグルなど少数民族の人権問題、北朝鮮の今後や環境問題など、微妙な問題についても質問を続けました。また、和歌山にとって大きな関心事である柿や桃、ミカンなどの輸出についても、日本の政治家としては初めて「検疫総局」を訪ね、責任者とも綿密な議論をしました。

 今回の議論における中国側の回答については、これほど多様性に富んだ国の統治は日本とは比較にならないほど困難であり、私たちの理解は多分に偏見や固定観念に基づいていたと実感したり、これはどこかで聞いた「公式見解」の繰り返しだなぁと感じることなど、様々な印象を持ちました。しかし、その回答の奥にある本質を感じる力-相手の立場や経歴、また時の情勢(今日から野田総理が訪中するというのも大きな要素です!)を踏まえて解釈する力、それは、私たちが常に問題意識を持ち、相手を理解する努力を続けることでしか磨かれないものだと感じました。

 どちらにしても、信頼の醸成は、一度の訪問で足りるものではありません。第一回のミッションに選んで頂き、議論に参加した者の責任として、平和への貢献や、環境、貧富の差の拡大など、グローバルな問題に対して日中共同で解決方法を研究する、そんな提案も再三させて頂きました。実現に向けて議論、そして行動を重ねていく決意です。

 今回の具体的な議論、アウトプットについては、このブログで少しずつ報告したいと思います。また、写真については、自分自身ではあまり撮っていないので、今後仲間から届き次第、アップしていきます。


 明日からは和歌山に帰って地元活動に集中です!



写真上:全人代(国会)前で



写真上:議論に参加している様子。