lizardbrain

だらだらぼちぼち

キーワード のあとさき

2011年11月11日 14時08分59秒 | 無駄話

博物館や美術館には、展示を見終わって出口に向かう間のスペースにミュージアムショップというのが営業していて、ワタクシを待ち構えている。
展示イベントに関連付けた各種商品を販売しているのだが、いつもいつも、どうしても『図録』というヤツを手に取って、買おうか買うまいか悩んでしまう。
ワタクシの頭の中で、『図録を買うべき派』と『買わないでおこう派』が激しい論調で議論を始めてしまう。

『図録を買うべき派』の主張は、
『イベントにやって来た記念のため』という書棚の飾りとしてのインテリア活用派と、『後日じっくりと読み直せばさらに理解が深まるだろう』という積極学習派に別れ、
『買わないでおこう派』はというと、
『ずっしりと重たいから帰路の荷物がかさんでしまう』、あるいは単純に『高い』の2派が連立を組んで反対意見を唱えるのだ。

買った図録を持ち帰ってから読み直す事がめったに無いのは、そこに収録されている展示物の現物を、たった今見てきたばかりで、その記憶が残っているうちは図録を手にする機会がなく、いつの間にか書棚のインテリアと化してしまった経験があったからで。
それならばミュージアムショップを素通りすればいいのに、そのたんびに図録を買おうかどうしようか悩んでしまうのは、図録を買わずに帰った時に限って、もう一度見たいという欲求が頭をもたげてくるという経験も何度もあったからだ。

その上、それまでの展示イベントで買っていた図録をアヤシゲな火事で焼かれてしまった。
被害にあった書籍の中に、なんとかして再度手に入れたくてたまらない図録があった。
それが、2007年に神戸で開催された『インカ・マヤ・アステカ展』の図録だ。
すっかり焼かれてしまったわけではないが、消防活動の放水を浴びて水浸しになり、その後カビにまみれてしまった書籍を見るたびに忍びない気分に落ちた。
2007年に神戸の博物館で観覧した『インカ・マヤ・アステカ展』は既に各地の展示を終了してしまい、どっかで在庫を探すしかない。
博物館の名前や、共催していた新聞社の名前などをキーワードに盛り込みながら、何度も何度もネットで検索をかけてみるのだが、なかなかその在庫の存在を確認できずにすっかりあきらめていた。

ところが、

先月、岸田劉生展をやっていた大阪市立美術館の休憩室に立ち寄った事が、閉ざされていた状況を突破する機会を与えてくれた。

休憩室の書棚の並んだ美術書の背表紙を眺めているうちに、なんとなく『冒険王 横尾忠則展』の図録を手にしてしまった。
この横尾忠則のイベントには行っていないのだが、今年、横尾忠則展を常設している西脇市の美術館に行ったばかりだった事もあり、この『冒険王 横尾忠則展』の図録が欲しくなってしまった。

そして、後もう少し休憩室で時間をつぶそうかと手にしたインカやマヤやアステカ関連の美術書をパラパラとめくっていくうちに、あきらめかけていた『インカ・マヤ・アステカ展』の図録を何とかして探してやるぞというファイトがわいてきた。

で、自宅に舞い戻ってすぐに、ネット検索活動を再開した。

『冒険王 横尾忠則展』の図録はすぐに在庫のありかがわかった。
発行元が図書刊行会という聞き覚えのある出版社だったので、書店での取り寄せが可能かもしれない。

だが、メインの『インカ・マヤ・アステカ展』の図録の方は、やはり在庫のありかがわからない、、、、、、

それまでは『インカ・マヤ・アステカ展 図録』などの言葉をキーワードに検索していたのだが、ふと、試しに『図録 インカ・マヤ・アステカ展』と、『図録』という単語をキーワードの頭に持ってきて検索してみると、検索結果にはそれまでとは違ったサイトの記事一覧が表示されていた。
少しばかり、光明が見えてきた予感がして、検索結果の画面をグリグリグリグリとスクロールしていくと、『NHKプロモーション』という会社のサイトに過去のイベントの図録の在庫状況の表のがあり、その中に『インカ・マヤ・アステカ展』の図録の在庫が載っているではないか
なるほど、神戸の博物館での『インカ・マヤ・アステカ展』では、NHKも共催者として名を連ねていたはずだが、『NHKプロモーション』などという会社の存在まで知るすべも無かった。
『NHKプロモーション』から直接取り寄せるには、手数料やら送料を含めた金額を振り込まなくてはならない。

この期に及んで、手数料やら送料やらをケチっている自分に愛情さえ感じながら、書店で取り寄せてもらえば送料も手数料も必要ないはずなので、社名と図録名をメモして、近くの書店に走ったのだ。


コメントを投稿