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だらだらぼちぼち

トミー・エマニュエルと再会

2015年11月17日 11時08分39秒 | 音楽
トミー・エマニュエルとの出会いは、2009年10月、当時の大阪厚生年金会館芸術ホール(つまり中ホール)だった。

失礼ながら、実はトミー・エマニュエルがお目当てではなく、そのライヴに渡辺香津美がゲスト出演するから買ったチケットだった。
季刊のギター雑誌アコギマガジンを購読していたので、トミー・エマニュエルの名前に聞き覚えはあったし、ゲスト出演の渡辺香津美がいったい何曲演奏してくれるのかという懸念は感じつつ、渡辺香津美が出る大阪でのライヴに行こう、という不埒な欲求に支配された行動であった。
つまり、ワタクシにとってはあくまでも渡辺香津美が目的だった。

だが、オープニングで渡辺香津美がソロで3曲演奏した後に登場したトミー・エマニュエルのパフォーマンスにビックリしてしまったのだ。
まさしく、ひっくり返るほどにたまげてしまったのだ。
その時の様子は、ここに記している。
当時の事を思い出そうと過去記事を参照してみたのだが、我ながら熱く饒舌に語っているのにも驚いている。
だが、ワタクシをそんなにエキサイトさせてくれたトミー・エマニュエルはその後も年に1度位のペースで日本でのライヴツアーを行ってきたのに、以来、すっかり疎遠になってしまったのには、理由がある。

こう見えて酒を飲めないノンアルコール体質のワタクシは、酒臭い息を吐き出すヤツ等が集まるライヴハウスあるいはクラブという場所が得意ではない。
さらに、18年ほど前に禁煙に成功して以来、タバコの煙と匂いを受付けない人間に成り下がってしまったのだ。
ライヴハウスあるいはクラブには酒と煙草がつきものであろう、、、、、、、、、
そう思い込んでいたワタクシは、いつかきっとトミー・エマニュエルがホールでライヴを演ってくれる日を待ち望んでいたのだ。
だが、2009年以降にワタクシが情報を得たトミー・エマニュエルのライヴは、ほとんどがブルーノート系列やビルボードライヴ系列のライヴハウスというかクラブでの演奏だった。
仮にホールでのライヴがあったとしても、ワタクシのスケジュールと相容れない日時だったり。
こうして、ホールでのライヴを待ちかねているうちに、いつしか6年も経ってしまった。

だが今年、ここしばらく参加していない寺井尚子のライヴがビルボードライヴ大阪で開催されるのを知って、寺井尚子の演奏を聴きたいあまりにゴールデンウィーク最中の大阪西梅田まで駆けつけてしまって以来、ビルボードライヴ大阪のカジュアルエリアでの観戦がすっかり気に入ってしまい、それ以来出演ミュージシャンの名前に興味が沸くたんびに、ビルボードライヴ大阪のカジュアルエリアに行ってしまった。
こうして、ビルボードライヴ大阪を敬遠していたワタクシの体質はすっかり改善されたのだ。
(相変わらず、酒臭いタバコ臭いライヴハウスは苦手だが)

そのビルボードライブ大阪に、10月27日、あのトミー・エマニュエルがやって来ることを知った時に、予約受付初日に電話した事は言うまでもない。


店内には、6年前の厚生年金会館で感じたのと同様の熱気が開演前から漂っていた。
トミー・エマニュエルが登場するやいなや客席から沸き起こったやんやの歓声と大きな拍手、
まるで、6年前の厚生年金会館にいた人達がそのまんまこの場所に移動してきたような、錯覚に取り付かれてしまった。

相変わらずの熱いギターテクである。
途中、『Let It Rain』『Doc's Guitar』と続く、ワタクシが高校生の頃から敬愛しているDoc Watsonのレパートリーをメドレーで演奏してくれた。
6年前にもDoc Watsonの曲を演奏していたのを思い出した。
あの時は、Doc Watsonの曲を弾いてくれただけで、それまで知らなかったトミー・エマニュエルというギタリストに大きな好感を抱いたのだった。
今回のさらなる高感度アップは言うまでもない。


アンコールが終わってみると、演奏時間はたっぷりと90分を超えていた。
ワタクシがこれまでに体験した(といってもここに来たのは4~5本だけだが)ビルボードライヴ大阪でのライヴでは、最長記録だった。
ニューアルバムを入手すべく、早いとこAmazonに行こう。

そうそう、今回は客席に向かってサムピックを投げるというパフォーマンスはなかった。
6年前にワタクシに投げてくれたサムピックは、いまも大切に保管している。