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だらだらぼちぼち

ラリー・カールトン in シアターBRAVA! 

2011年07月10日 21時51分00秒 | 音楽

20代の初めに、それまで持っていたアコースティックギター(当時は生ギターと呼んでいたが)に追加して、エレキギターを買った。
SA-1000という、ヤマハのセミアコギターである。
恐ろしい事に、ギターの販売価格は、当時のワタクシの1ヶ月の手取り収入よりも高かったが、飢え死にしない程度に精一杯背伸びして買ったのだ。

今もその傾向はあるが、良くも悪くも一流海外ブランドの模倣に熱心な国産ギターメーカーが多い中、ヤマハのギターには、デザインを真似るにしてもどっかにオリジナリティを感じていた。
といっても、ワタクシが買ったギターの外見はギブソンESー335にそっくりだった。
そのギブソンES-335というのは、当時憧れていた、ラリー・カールトンやリー・リトナーが使っていたモデルだ。

リー・リトナーのライヴは、本人名義のもの、渡辺貞夫のバックも含めて、何度か体験したのだが、どういうわけだが、ラリー・カールトンのライヴは、これまで一度も観戦していなかった。
といっても、ラリー・カールトン自身は何度も日本でライヴをしている。
だが、そのライヴは、たいていの場合、ブルーノートなどの高級ライヴハウスでのもので、ホールでのライヴ情報をつかんだ記憶が無い。(ライヴ情報をつかんだとしても、ワタクシ自身のスケジュールと合致しなかったのかも知れない)
どいういうわけなのか説明するのは難しいのだが、ライヴハウスに対してイマイチ苦手感を持っているワタクシにとって、ブルーノートという場所は夢のまた夢、ひたすらあこがれるだけのスペースであった。

いつの日か、ラリー・カールトンのライヴを、
それも、ライヴハウスではないホールでのライヴを観戦してみたいと思いながら、なかなかそのチャンスに恵まれないまま、30年以上が経ってしまった。

それが、ついに、今年4月6日、シアターBRAVA!で、ラリー・カールトンのライヴ観戦の機会を得たのだ。

だが、震災の影響で、音楽のジャンルを問わずに海外アーティストの来日中止が相次いでいた。
原発事故の影響でセルジオ・メンデスの来日が中止になってしまったとがっかりしていた、大のセルメンファンの知人がいたので、果たして予定通りにラリー・カールトンが日本に来てくれるのかが、前日まで心配でならなかった。
というのも、今回のラリー・カールトンのライヴスケジュールを見ると、東京ブルーノートでの公演が中心となっていたからだ。

中止、あるいは延期になっても仕方ない状況だったが、

約束した日、約束した場所に、ラリー・カールトンはやって来た。

                    

大阪城の近く、という事は大阪城ホールの近く、船で行くにも便利な場所にシアターBRAVA!はある。



ワタクシにとって、待ちに待ったラリー・カールトンのライヴだというのに、当日券が出るとはどうした事か、、、、、、?
チケット発売当日に売切れてしまって当然のアーティストだというのに。

今回のツアーの主催はブルーノートで、大阪ではブルーノートが撤退してしまったので、大阪地区ではこのホールでの公演になったのだと思われる。

そのためかどうか、ステージの構成は、通常のホールライヴとはちょっと趣が違っていて、
まず1時間余りにわたって、最新アルバム『Plays the Sound of Philadelphia』収録楽曲をぶっ続けて演奏して終了。
まさか、もう終わり?
と思いきや、すぐにアンコールが始まった。

アンコールで登場したラリー・カールトンは、それまでは曲紹介とメンバー紹介以外には話さなかったのに、

「30年以上、私の音楽を応援していただいている日本の皆様に感謝しています。」
といった意味の事を話し出して、
そうそう、『ROOM 335』というラリー・カールトンのアルバムを初めて買ったのが30年位前だった。
などと、思い出していると、

続けて、

「これまで応援してくださった日本の皆様を、この先ずっと応援します。」
といった意味の事を話してくれた。

本当に来てくれてありがとう、の想いで胸が一杯になった。

アンコールではギターソロ曲が2曲、続けて、息子トラヴィス・カールトンのベースとのデュオ、最後に『ROOM 335』(フルバージョンではなくてショートバージョンで、すぐに終わってしまったが)。

この日のライヴのセットリストは、TAKAO FUJIKURAのジャズグラブログの4月7日のエントリーに載っているのでご参照のほどを。

ところで、

この翌月、5月に、同じホールに、同じ主催者で、ジョー・サンプルのライヴがあった。
ラリー・カールトンとジョー・サンプルといえば、一時はクルセイダーズで一緒に演奏していた仲ではないか?
1ヵ月ごとに顔ぶれを変えないで、いっそのこと、二人が一緒に来てくれればなぁ、、、、、、

と、5月のジョー・サンプルを聴く事ができないワタクシは、ちょっとだけそう思ったりもした。