総天然色日記

映画、怪獣、プリパラなど好きなものについて色々書いていきます。

本多猪四郎監督の故郷にゴジラ現る!「ゴジラと特撮美術の世界展」

2016-08-16 16:33:52 | 特撮
久しぶりの更新です。

今回は7月16日より山形県鶴岡市にて開催中の「ゴジラと特撮美術の世界展」の感想を書かせていただきます。

記事の一部に、現在公開中の映画「シン・ゴジラ」のネタバレが含まれていますので、ご注意ください!

***

この展示、実は山形市民なら誰もが知っていると言っても過言ではないフリーペーパー「やまがたコミュニティ新聞」通称「やまコミ」7月22日号の一面を飾っていました。





いつもならポストにぶち込まれているのを見てほとんど内容も確認せずそのまま捨ててしまうのですが、今回ばかりは貴重な資料として永久保存版となってしまいました...

また、同じく「やまコミ」8月12日号には、「シン・ゴジラ」劇中に登場するコンクリートポンプ車についての記述が!

注)以下の画像内の文章には「シン・ゴジラ」クライマックスのネタバレがあります



ヤシオリ作戦で新幹線爆弾・無人在来線爆弾・爆破されるビルとともに我々の心をかっさらっていった、あのポンプ車、山形市の企業である「ヤマコン」さんが貸し出したものだったそうです。

で、「シン・ゴジラ」公開1週間前に発行された、7月22日号一面をよく見ると、「ゴジラと特撮美術の世界展」一面記事の隣にはヤマコンさんの広告が...!



これは偶然だったのか、それとも...

***

と、いうことで以下、展示の感想など。

◆展示概要

「ゴジラと特撮美術の世界展」 2016年7月16日(土)-8月21日(日) 9:00~17:30(金・土は18:30まで)
一般500円/高大生300円/中学生以下無料
公式サイトはこちら

◆会場までのアクセス



私は山形市に住んでいるのですが、車を持っていないので、同じ県内でも鶴岡市は行くのが少し大変でした!
公共交通機関では、移動時間・費用・乗り換え回数ともに、バス移動が一番良い手段です。
高速バスを使って山形市から鶴岡市に入り、市バスで会場まで移動しました。

山交バス 山形〜鶴岡・酒田線 時刻表
こちらが料金・時刻ともに大変見やすいです。

市バスについては、以下「鶴岡アートフォーラム」公式サイトより引用。

JR鶴岡駅より「鶴岡市内廻り 2コース」「鶴岡市内廻り 4コース」「湯野浜温泉」「あつみ温泉」「油戸」行きのいずれかに乗車→ 「アートフォーラム前」または「市役所前」、「致道博物館」下車 〔所要時間 約10分〕
庄内交通 路線バス時刻表はこちら

会場である鶴岡アートフォーラムの近くには致道博物館もあるので、刀剣など興味のある方はこちらも寄ってみると良いかもしれません。



会場に入ると、入口からチケットカウンターまでの順路を示すゴジラの足跡が! ゴジラの展示なのにダダみたいな格好で来てしまったことにこのとき初めて気がつきました。

◆目玉はやっぱりジオラマ展示!



会場内は基本的に撮影禁止ですが、映画「ゴジラxメカゴジラ」(2002)の撮影に使われたゴジラの着ぐるみ、通称「機龍ゴジラスーツ」のジオラマ展示スペースは撮影OKです。 私は思う存分撮影するために、スマホ用のマイクロSDを購入して行きました。



ちなみに、周りに展示されているパネルでは、「ゴジラ FINAL WARS」(2004)劇中の各特撮パートのメイキングが紹介されています。

このジオラマ展示で面白かったのは、来場者の層によって撮影方法が全く異なっていたことです。
親子連れの方は観光地の記念撮影的な感じで、スマホを目線に掲げて正面からシャッターを切っていました。
一方で私たちのようなオタクは、ほとんどの人が巨大感のある画を撮るために、盗撮みたいな位置にスマホを持ちながらジオラマの周りを何周もグルグルと周り、ゴリゴリのローアングルで連写していたのです。

私は以前、NHKの「探検バクモン」円谷プロ特集回で紹介されたウルトラマンギンガSの撮影現場の様子で、巨大特撮を撮る際は、ミニチュアセットを高い台の上に組むということを知りました。そうすることによりカメラの目線が下になり、巨大感のある構図を撮ることができる!というわけです。
TVで知った撮影方法を自分も実践できたことにかなりワクワクしてしまいました。

ということで以下、映画っぽく撮れたかな〜と思う写真をいくつか載せます。







...そうなんです、特撮っぽく撮ろうとすると、ゴジラの顔が全然映らないんですよね! まあ自分の技術にも問題がありますね。またこのような展示で怪獣を撮る時のために、スマホで撮れる限りの撮影技術を上げたいです。

◆怪獣絵師・開田裕治先生のサイン会に参加



今回の目玉その2、この展示にも多数作品を出されている、開田裕治先生のサイン会の参加権を得ることができました。
開田先生の展示は何度か行ったことがあり、今までもサイン会に参加する機会もあったのですが、ちょっとしたニアミスで実は一度も行ったことがなかったので、今回初の参加となりました。
今回はキャラクター指定なし、全員初代ゴジラのイラストで統一というルールでしたが、開田先生に初代ゴジラを描いていただけるなんて一番いいじゃないですか...!


先生はサービス精神が大変素晴らしい方で、サイン中の写真や動画の撮影、またインターネット上での公開は全てOK、サイン後のツーショットも希望があれば引き受けていただき、また他にもグッズや書籍など持参したものがあればサインしてくださるという、まさに神対応。
初めてサイン色紙を描いてくださったのが開田先生で本当によかったです!

◆シン・ゴジラの制作資料も

この展示がスタートしたのも、私が足を運んだのもシン・ゴジラ公開前だったのですが、なんとひっそりとシン・ゴジラの制作資料が公開されていました。これは図録にも載っていないですし、勿論撮影禁止なので目に焼き付けるしかありません。
ゴジラシリーズ含め、長年特撮作品の美術を担当されている三池敏夫さんによる、特撮パートのイメージスケッチのようなものが何点かありました。
ミニチュアのビルの壊し方や、熱線の表現は「巨神兵東京に現る」制作時に新たに生み出した手法を使っていたんじゃないかな、と思います。

この展示にこれから行かれる方でシン・ゴジラ未見の方はまずいないと思うのですが、やはりシン・ゴジラを観てから展示に行き、その後記憶が鮮明に残っている状態でまたシン・ゴジラを観に行くのが一番いいかと思われます!

◆展示図録収録漫画「ゴジラ狂時代」

今回購入した展示図録には、西川伸司先生による漫画「ゴジラ狂時代」「ミレニアム創世記」「メカゴジラ狂時代」の三本が収録されています。
漫画家としてご活躍されている一方で、「ゴジラvsビオランテ」(1989)以降、デザイナーや絵コンテとして特撮作品に参加されている西川先生目線によるドキュメンタリー漫画です。

私はこれを読んで、ゴジラシリーズの作品ひとつひとつが良いものを作ろうという現場の人達の愛と努力の結晶であるということを改めて知りました。
漫画全体は、ややコミカルに明るい雰囲気で描かれているのですが、その端々に当時の関係者の皆さんの仕事への真摯な思いが滲み出ていて、どのコマを読んでいても涙ぐんでしまいます。
特に、ミレニアムシリーズの数作品でゴジラのスーツアクターを担当されていた、喜多川務さんの語る撮影へのプレッシャーや演技のこだわりには胸を打たれました。

元は少年誌に掲載されていた漫画ということもあり、読者にわかりやすい表現に置き換えたり、漫画では描かれていない部分も現場には沢山あったとは思います。
しかし、作品に携わる全ての人が必死で働いて、そうやってシリーズの歴史が紡がれているということを、この先生の漫画から改めて教えていただきました。


◆展示全体の感想

今回の展示は、個人的に「楽しい」というよりも、じわじわと感動が心の中からにじみ出してきて、感慨深い気持ちになる...そういった内容でした。
勿論、開田先生のサイン会や、ジオラマ展示の撮影、また各作品のメイキング資料なんかはとてもワクワクして、楽しい気持ちになったのは事実ですが、やはりそれだけで終わらないのがこの展示です。

私が行ったのは展示開始二日目ということもあってか、客入りはそこそこあり、親子連れも珍しくはありませんでした。
てっきり、ゴジラシリーズはもう自分のようなマニアや、小さいときにゴジラを見た記憶のある人しかほとんど興味をもたないコンテンツで、今の時代の子どもたちは知らない子も多いんじゃないか、と思っていたので、これは意外でした。
お父さんがかつて怪獣少年だったのか、それともお子さんのほうからゴジラに興味をもったのか。その子は、シン・ゴジラのことを知っているのか。あのポスターを見ても、映画館に行きたいと言うのか、言ったのか...。
シン・ゴジラが公開され、これだけ日本中でヒットしている中、こう言うのは尚更なのですが、私が悲観していたよりもずっと、ゴジラは今でも多くの人に愛されている存在で、きちんとそれは次の世代にも受け継がれているようです。

展示室に入ると、生頼範義先生による平成ゴジラシリーズのポスターイラストが目に入ります。
公開当時、ゴジラには微塵も興味がなかったためにポスターを見た記憶すらない私にとっても、生頼先生のイラストには当時の時代そのもの、そしてゴジラシリーズが子ども達に与えていた夢が全て詰まっているように見えます。
それを見て、「ゴジラって、ずっとこういう存在だったんだな。沢山の人に大切にされてきたんだ」ということを改めて感じました。

また同じ会場で、この鶴岡市で生まれ、多くの東宝特撮作品を手がけた、故・本多猪四郎監督にフィーチャーした企画展時をやっていたというのも大きいです。
特撮系の展示、あるいはそういった話題で、特技監督である円谷英二監督に比べて触れられる機会がやや少ないように感じられる本多監督ですが、改めて彼の映像制作への想い、そして根底にある戦争体験を知るという意味で今回の展示は重要でした。

あと数日で展示期間は終わってしまいますが、シン・ゴジラで初めてゴジラシリーズに興味を持った人にも、往年のファンの方にも見ていただきたい内容です。

***

関連記事:「成田亨 美術/特撮/怪獣」青森県立美術館に行って来た。

2 コメント

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Unknown (ローリングウエスト)
2016-09-03 13:58:10
初めまして、ローリングウエストと申します。新潟県柏崎生れ川崎市在住の58歳(山好き・旅好き・歴史好き・昭和レトロ好き・洋楽好き)の中年オヤジです。小生が生まれて初めてゴジラ映画を見たのは『キングコング対ゴジラ』でベスト3に入る大ファンです。そしてウルトラQこそ最大に好きなウルトラシリーズ!白黒がいいんですよね!今後ともときたまお邪魔します。ちょうど今ゴジラ映画特集記事を公開しておりますのでよろしければ遊びに来られて下さい。川崎・世田谷の怪獣映画撮影所やTVロケ地の徘徊した記事も掲載しております。
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あちこちゴジラ (もののはじめのiina)
2018-10-08 09:29:45
よくまとめています。^^

ことしに、日比谷の映画街に二代目のゴジラがデカくなって現れました。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/8dc6d633b45dd0f2d93104f492411b2b

なんと、
    新宿にはほぼ原寸大のゴジラがいます。
    https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/79a9d02c0cdc6f1e3f794e9c333a2987


オマケどすn。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/649d3d5b5de62b7bb2cefc29d45d0afd

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