空港ターミナルの平面形態(4)

2009年10月28日 18時58分24秒 | 研究論文

空港ターミナルの平面形態(3) の続きです。

第5章
前章では世界75空港の現状を調査したわけですが、この章では全空港を同方位、同縮尺という条件でもって視覚的解釈で見比べていきます。ブログでは方法論を詳説します。

5-1 調査方法
5-1-1 トレース方法

全空港に対しトレースという作業を行ないます。
同方位にするため方位が固定されているグーグルマップの衛星写真を使い、各空港を適宜サイズ調整して画面をコピーします。それをPhotoshopなどの画像ソフトで取り込み、切り抜き、ペイントしてカタチを抽出させます。


この作業が続く…

5-1-2 縮尺の合わせ方
これは簡単そうで実に厄介です。
同-1では衛星写真を適宜拡大縮小させてベストな位置でトレースしています。ですから、それらを並べても同縮尺でないのは当然です。では基準になる縮尺を決めて、とお思いになるでしょうが、ここが落とし穴です。グーグルマップの左下にある縮尺バー、実は「200m」と表示されていても見る場所によって長さが微妙に違うのです!!(例えば、関西空港と新千歳空港では画面で2~3mm違います) 一定高度の衛星から撮影しても地球の起伏や撮影角度でこうなるらしいです。それにしても、恐るべき技術だと思いませんか?笑

それではどうするかと言うと、各空港をトレースする際に縮尺をメモして、パソコンの単位である「ピクセル」に換算します。要するに、1ピクセルが何メートルか調べます。こうしますと、関西空港は1px=1.96m、新千歳空港は1px=1.65mになります。最終的に一番範囲が大きい空港にあわせて拡大させてあげれば、同縮尺になるというわけです。


BNEが基準となり、それにあわせて拡大(見た目的には縮小)させる

5-1-3 面積・周長の求め方
我々はフォトショでやったのですが、ベクターの方が的確です。フォトショでは「ヒストグラム」でピクセル数を使って計算します。先ほどの1px=何mを単純に1px=何㎡として求めます。周長は割愛します。

5-2 データシート
こうして、世界の75空港を取りまとめたものが↓になります。


クリックすると拡大画像をご覧いただけます

さあ、この研究もクライマックスです。(しょぼいですな…)
次章では、このカタチをグループ分けし、それぞれの特徴を探ります。本来、この分類はすでに確立されている形態の数値化(周長、面積、求心率などを応用した算出方法)で行なうべきところですが、時間も差し迫っていたことから見た目で分類します…。


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