読んでいてとにかく楽しい漫画ですが、10代の女の子や男の子が恋や人間関係に悩む様をコミカルに、しかし深く掘り下げて描いている傑作です。人との距離、関係って本当に難しいねという学生時代の色々な葛藤が思い出されるんですが、それが読んでいてとても楽しい。
「答えは決まってるのに期待だけさせるなんて いちばんひどいことでしょう?」とハルを突き放したシズクの言葉の底には、幼い日に水がめで金魚を飼う計画がだめになった思い出があった。最初から期待しなければがっかりもしないと冷めきっていた子が、自分を雛のように慕うハルの言葉に結局、期待をいだいてしまう。
ヤマケンがシズクにホレてると気付いたハルは、露骨に彼を牽制し、前にも増してシズクから離れなくなる。シズクの髪をくもの糸みたいだと喩えるハル。嫉妬してるの?と問われてそうだと即答され、ようやく先送りにしていた言葉を口にするシズク。
「ハルが好きだ」。
しかし心配はいらないという意味で言ったその言葉を聞いたハルの返事は、「じっ じゃあ 冬期講習はやめるんだな!?」。
自分一人が正解でもダメなのだと思い知らされるシズク。
互いが互いを好きなだけでは物事は解決しないという現実を、現実にはいそうにないキャラクター達が演じていることによりリアリティーが増してきました。気持ちを正直に伝えて余計ややこしくなってしまうという展開が、コメディとしても楽しいし現実味もあります。
女子の間で孤立したくない、自分の小さな世界を守るのに精一杯だった夏目ちゃん。誰も傷付かない永遠の王国なんてものはないんだと、とっくにわかっていたことをみっちゃんに指摘され、「…じゃあ わたしもみっちゃんさんと まるくなれますか…?」と決死の告白をする。私は夏目ちゃんにはまず同年代の男の子を好きになってほしかったんですが、第5巻ではどうなるのでしょう?
お薦め度:★★★★☆
人は恋をして変わる。誰も傷つけずに生きて行くことはできない。そういう現実が巧みに楽しく描かれていて大好きです。
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【検索用】となりの怪物くん ろびこ 4
こんにちは!
いいなぁ!私も早く読みたいです!
まだ読んでいないため、薄目で読ませていただきました(^-^;)
ヤマケンとシズクもいい感じになってきましたよ!
夏目ちゃんにも春到来の予感です。
少年漫画では考えられないですね。
だからこそ私も惹かれてしまうわけですが。
コメント届いていたのに気付きませんでした。
ろびこさんはいいですよー。
「人を好きになるってどういうこと?」というのをちょっと変わった手法で、でも核心をついて描いてくれます。
少女漫画は
集英社→りぼん(小中学生時代)
新書館→ウィングス(高校・大学生時代)
白泉社→花とゆめ(今読んでる)
集英社→別マ(今読んでる)
と読んできたんですが、講談社では『ちはやふる』と『となりの怪物くん』が一押しです。
小学館なら最富キョウスケ。
5巻の感想、上手くまとめていらっしゃいますネ!
私も、夏目には同年代(ササヤン←イチオシ!)を好きになってほしかったです!
でも、今の夏目には、キツいのかな?
ササヤンの意外な一面に気づいたら、夏目がササヤンに振り向くことがあるかも?と密かに期待してます(^-^)
この後、雫とハルが、どういう風にして心が通じ合うようになっていくのか楽しみです!
夏目ちゃんが言う、みんなでお手てつないで一等賞という「女子の友情」から解放されるといいですね。それは「友情」じゃないから!
男は「てめえ俺の彼女に手え出してんじゃねえよ!」とすぐケンカになる(笑)
ハルもヤマケンも、肝心のシズクの気持ちを無視して突っ走っているけど、そこがリアルです。