遠大なる侵略政策としての孔子学院

日々是チナヲチ。(2006-10-14) だから私は嫌われる？――日本型糞青量産プロジェクト。経由。孔子学院？　調べてみた。
関連：極東ブログ (2005.07.26) 最近の新華社と孔子学院

孔子学院とは、
（福岡総領事館）
「中国が教材、教師、設備などを援助して海外に設立する中国語学校」、

（桜美林大学孔子学院）
「孔子学院とは２００４年に中国政府が中国語と中国文化普及のために立ち上げた国家プロジェクトです。中国政府教育部（文部科学省に相当）、及び中国国家中国語国際推進指導グループ弁公室による直接支援を受け、思想家・教育者・哲学者としても世界的に有名な“孔子”の名を借りて世界各国に設立・運営・普及されている本格的な中国語教育機関です。全世界に１００校が設立される予定で、桜美林大学孔子学院は東日本で唯一の孔子学院となります。」、

（桜美林大学孔子学院）
「中国政府が国家プロジェクトとして中国語および中国文化普及のために世界各国に設立している機関で、全世界で100校の設立を目指しております。」、

といった説明で大体分かるが、どうも自画自賛意識の塊りのようだ。

桜美林大学孔子学院の「調印式」はこんなことになっている。

11月1日、王 毅中華人民共和国駐日本国特命全権大使および文部科学省、外務省等の関係官庁・機関からの代表をお迎えし、桜美林学園と中国国家対外漢語教学領導小組弁公室の間で、桜美林大学孔子学院調印式が行われました。中国国家対外漢語教学領導小組弁公室を代表して中華人民共和国大使館公使参事官李東翔氏、本学を代表して佐藤東洋士理事長・大学長が、協定書にサインしました。

ダイアグラムを見ると、中国政府直営に近いことがよく分かる。上手い言い方をすれば「日中合作」だが、事実上中国政府の出先機関を日本（世界）の大学の中に設けるということだ。理事会などの組織図を見ると、全くそうだ。こんな妙ちくりんで怖ろしいものが、次々と作られようとしている。大学内部的には「中国語特別課程」扱いになっている。

Confucius Institutes in Japan
桜美林大学孔子学院（2005.11調印）
立命館孔子学院（2005.10）
愛知大学孔子学院
北陸大学孔子学院（2006.2調印）

何ゆえに孔子？ それは北陸大学孔子学院＞設立趣旨を読むと見えてくる。以下、空虚な文章に耐えていただきたい。

さて、21世紀は「知」の時代と言われている。それは、人類が永遠のテーマとして追求してきた平和、繁栄、幸福に満ちた社会を実現するための「知」であり、新たな文化・文明を生み出す「知」である。しかしながら、現実には様々な対立構造がある。加えて、この世に氾濫する欺瞞や相克は拡大することはあっても、縮小してはいないと言う現実を直視するとき、乱世の中に「徳」を持って美しき人の世を築こうとした孔子の教えが、2500年の時空を超えて、今こそ求められていると言える。このため、本学は、先人の叡智である孔子の教えを母体とし、今世紀の新たな「知」を生み出すべく、漢語教育と中国語文化の普及を目的として孔子学院を設置するものである。
　孔子
（中略）日本人の生き方の規範となった儒学の祖であり、中国をはじめ、朝鮮半島を中心とする東アジアの人々の生きる道「徳」を説いた偉大な思想家であり、学者、教育者でもあった。紀元前479年とされる没後、その教えは高弟たちによって『論語』としてまとめられ、儒学のもととなった。

儒教文明によって、中国以外の世界を徳化していこうということだ。孔子の教えは、本家たる中国が手取り足取り世界に指導するのだ、ということである。世界は中国の天下なのだ。

悪趣味な事、この上ない。そして、ポテンシャルとして大変に危険である。

「百済門」を容認してしまう所とも通じる、日本の主権意識の弱さが透けて見えてくる。中国は、儒教に代表される徳性と欺瞞の牢獄から解放されるべき存在でしかない。

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