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スペインとイタリア国債の利回りが急上昇 アジアは低下へ

2011年07月12日 23時40分17秒 | 国際情勢


スペインのサパテロ首相がカンカンに怒っている。
イタリアまで波及してしまった今回のユーロ危機再熱について、
“ ギリシャのせいだ! 徹底的に調査をお願いしたい。 ”
と、ギリシャを名指しで非難したのだ。
サパテロ首相の任期は来年春までだから、もう言いたい放題といっ
たところだろうか。

スペインの国債利回りが、今日になっても急拡大している。
10年物国債はついに6%台に突入。
あのリーマン・ショック時でさえ5%ちょうど。
去年のギリシャ・ショックでも4.8%だったから、いかに信用不安が
膨れ上がっているかがわかる。

一方、日本国債は総じて安泰だ。
10年物国債が1.1%という低利にもかかわらず、円が全面高。
日本円と同じ動きをするスイス・フランは、最近は円以上に上昇して
いるが、今日はその円に対して下落している。
避難先通貨として、この2通貨は存在感を高めている。

その反面で、その他のアジア通貨は冴えない。
隣の韓国であるが、2年物短期国債の利回りは3.67%。
フィリピンの2年物も、同程度の3.9%である。
当然のこと5年物や10年物はもっと利回りが高いはず。
それなのにウォンやペソはここ数日間、ドルに対し弱含んでいる。
マレーシア・リンギッドも同様。
一旦世界的危機に陥ってしまうと、ドル以上に信用を無くしてしまう
ということか。

とにかくスペインやイタリアまで資本注入となると、さすがの欧州も
大規模な国債を引き受けるしかないだろう。
つまりECBのお出ましである。
いくらドイツだって、今以上他国に税金を出すことはできない。
国民が絶対に許さないだろう。
IMFも、そろそろ資金が底を尽き始めている頃。
とにかく予想を超える速さでユーロ圏に危機が蔓延してきている。

日本は今年、震災という悲劇が起こってしまったが、来年は震災復
興ということで、経済が上向くだろう。
実際、阪神・淡路大震災の翌年(1996年)は、日本が主要国で最も
経済成長率が高かった。
それまではバブルの後遺症に悩んでいたのにである。
しかしその頃にやってきた急激な円高で、その後2年以内にアジア
で通貨危機が襲ってしまった。
だから今回も韓国やASEAN諸国が再び窮地に陥ることになる。

マスコミは、なぜ震災が起った日本円が買われるのか. . . ?
という能天気な報道をしまくるが、これは知ってか知らずしてか、
過去の震災後の経済情勢を完全に無視しているからに他ならない。
マグニチュードの規模や死傷者数ばかり比較している。
震災後に円が上昇することは、過去の例をみても明らかなのだ。


 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者



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1 コメント

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そういうことでしたか (おっさん)
2011-07-13 23:04:32
これは消極的な問題で中南米・東欧危機と同じ構図なんですね。

問題は支払いの通貨量を自発的に増加させるか消極的に増加させるかの違いなんですね。

しかし、今、偶発的にアジア通貨危機が発生するとは思えません。

セオドア・ルーズベルトが生前言っていたことを思います。

「歴事上起こる事が、偶発的に起こるとは思わないことだ。全ては仕組まれて起こるべくして起こるのである。」

これが「アメロ」なのか?「日本通貨危機」なのか?分かりませんが、全てが我々の安定を維持するとは思わない事です。

今の日本は「羨望」より「嫉視」の対象だと思います。問題は、それを理解して現状を「当たり前」だと思わない「思いやり」だと思います。

経団連では無理でしょうが…。
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