米銀の破綻が早くも今年で64行に達した。
先月4月30日に閉鎖された7つの銀行は以下の通り。
◇ ユーロバンク (プエルトリコ)
◇ R-G・プレミアバンク・オブ・プエルトリコ (同)
◇ ウェスタンバンク・プエルトリコ (同)
◇ CFバンコープ (ミシガン州)
◇ チャンピオンバンク (ミズーリ州)
◇ BC・ナショナルバンク (同州)
◇ フロンティアバンク (ワシントン州)
同日、米商務省は2010年第1四半期(1~3月期)の実質GDPが
季節調整済み年率換算で3・2%増加したと発表。
3期連続のプラス成長となり、米国景気の回復軌道が確実となったと
報道している。
GDPの7割を占める個人消費が3・6%増加。
一方で、住宅投資は10・9%と大幅に減少している。
米国経済の地獄は今年後半から徐々に表れる。
設備投資や個人消費は、表面上の数字で確かにプラスに転じている
が、これは大規模なリストラによって企業収益が回復したもの。
典型的な米国経済の回復パターンである。
いうなれば見せかけだけで中身のない回復指標に過ぎない。
失業率も横ばいをかろうじて維持しているが、これは一時的な雇用が
瞬間的に生まれたからだ。
週にわずか数時間しか働かなくても、それは立派な雇用状態になる。
もちろん失業率にカウントされない。
高収入をもらっていた夫が失業し、妻が時給制のパートに就いても、
差し引きでみれば雇用環境は変わらない。
これが米国で起こっている現状なのだ。
住宅投資が減少したという意味は、ローンの返済が十分できないとい
う証拠である。
プライムローンと法人向け不動産ローンの焦げ付きは、すでに起こっ
ており、しばらくした後は地方債と米国債の暴落が起こる。
今年後半から再来年にかけて、リーマンショック以上の世界恐慌が
襲ってくるのである。
★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者