こんばんわ。 東京都北区 人事コンサルタント・社会保険労務士 内野光明です。
懲戒処分すべきかどうか悩んでおられる経営者は少なくないと思われます。
なぜ、懲戒をすぐに発動しないのかというと、それなりの要件が求められるから
待ったがかかっているのです。
会社側は懲戒権の濫用に配慮しなければなりません。
労働契約法 第5条では次のようにいっています。
「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に
係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な
理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用
したものとして、当該懲戒は、無効とする」
すなわち、懲戒処分の判断基準は次のとおりとなります。
1.明確性・該当性
→就業規則に明確に、懲戒に値する根拠が書かれていますか?本当にその項目に該当しますか?
2.相当性の原則
→明確性に該当したとしても、社会一般にみたときに相当と言えますか?
3.不遡及の原則
→事件が発生してから、その懲戒を就業規則に追記したものではありませんね?
4.ニ重罰の禁止
→後から課した懲戒処分ではありませんね?
5.弁明の機会
→懲戒処分をいきなり適用するのではなく、本人へ弁明の機会は設けていますね?
6.平等主義
→同様の事件であれば、一方は懲戒解雇、一方は自宅待機というバラバラ
な運用はしていませんね?
以上の基準があることを覚えておいてください。
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workup人事コンサルティング
社会保険労務士 内野 光明
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