ワークス編集部日記

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夫婦だから

2006-07-24 12:50:12 | Weblog
 子供たちは楽しい夏休みに入ったというのに、毎日続く雨にうんざりしている。それは大人も同じで、どうせ仕事をせねばならないなら晴天が良い。きっと暑さも伴うことは解っているのだが、朝起きるのも、晴天の方が気持ちよく起きることができようというものだ。
 話しは変わるが、嫁の会社が倒産した。自己破産手続きを開始。すぐに商品ともども引き取る会社が現れたが、数ヶ月は社会保険などの手続きが行なえない状況であるらしい。そこで、彼女は結婚して始めて、私の扶養となる(ようだ)。結婚しても、出産後も、社会人として税を払い、国民の務めを果たしてきた、やましいことはないと、連日の社会の不正に憤っていた彼女も、扶養に入ることは社会から遠ざけられた感じがするらしい。
 「ふん、何か、成り行きとは言え、あんたの世話になるのは癪に障るな。」とのたまう。まぁ、それだけ減らず口が叩ければ大丈夫かと内心安心して、はいはいと軽くあしらう。
 しかし、夕食後、何を思うか、あまり口にしないもらいもののをウイスキーを抱えてきて、氷を入れたグラスに注ぎ。今度は宙に目を置き、口に注ぐ。数年、頑張ってきた新しい会社。何も貢献できないままだったなぁとぽつり。あれやこれやと、彼女の口から出る、愚痴や逸話や諸評を耳にしながらうとうとしていると、さぁ子供を寝かせるかと立ち上がり部屋を出た。仕事に家事に20年近く頑張る彼女に何をしてやったのかと、自省。今日の片付けはいっちょう、俺がしてやろう。
 台所で皿洗いを始めると、バランスが崩れたグラスが床へ。音をたてて割れた。音を聞きつけた彼女は、あわててやってきて、壊れたグラスを見て「何しとんの?これ1480円もしたんで、もう、止めて。慣れんことするからやわ。あっち行って!」。
 ふふふ、思惑どおり彼女は“女房”に戻った。おれの思いやりは、2000円にも満たないグラスより価値が低いらしい。まぁ、だから夫婦なんだよな。

                                             By 野良犬

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