社会人学生の遅れてきた学習意欲

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中国江南紀行3日目―ゴキブリ渡船と国営コンビニ

2011年04月04日 | 2010中国江南紀行




(前回の続き)
一旦ホテルに戻って休憩していたら、しっとりと日が暮れてきました。この時はまだ18時過ぎだったので建物のライトアップがあまりパッとしていませんが、まもなくあたり一帯の建造物に灯りがつき始めていい雰囲気になりました。





昼間は霞がかかって薄汚い浦東の景色も夜景になるとこのようにちょっとした香港のようになります。





こちらがライトアップした外灘の様子です。人民たちがバシャバシャとフラッシュを焚き写真撮影に興じております。露出を長めにしてあれやこれやと趣向を凝らして撮影するような人はあまりいませんでした。





今度は夜景を上から眺めるべく上海市の輪渡(渡し船)に乗船して対岸の浦東エリアに行くことにします。乗船料2元(=25円)。





中はこんな感じで座席は50席ぐらいありますが、せいぜい10分ぐらいの乗船時間ですので座る必要はそれほど感じません。そんなことよりも帰りの便で座ってみて気づいたのは、とにかく不潔!座席の周りには乗客が食い散らかした残飯に群がる数千匹のゴキブリがウヨウヨしています。

一応掃除係のオッサンがその都度ゴミを掃き集めているんですが、暖房の効いた船内が快適なのか、大きいのから小さいのまでゴキブリが至る所を徘徊し、ホラー映画のような光景が繰り広げられております。





船上からの景色はそこそこきれいです。





下船すると旅行会社の一斉チラシ攻めに遭います、その数7社。内容は上海近郊の蘇州や杭州の1日ツアーなどをやっているみたいです。裏面には上海地下鉄の路線図を掲載しているものも多く、ゴミにはならないのでもらっても損にはならないかも。





旅行社と並んで営業をかけてきたのが金茂大厦の送迎ミニバンです。金茂大厦は高さ421mの超高層ビルで、かつてはこのエリアで一番高いタワーとして人気を誇っていたようですが、2008年ちょうど目と鼻の先に492mの上海環球金融中心(上海ヒルズ)ができて高さが抜かれてからというもの、その人気はかつてほどではなくなったということらしいです。

そういう事情もあって座して死を待つよりは輪渡の客を確保しようと、金茂大厦はミニバンで無料送迎して客の確保に躍起になっているようです。「無料送迎」と書きましたがお迎えはあってもお見送りはありません。帰りは自力です。展望台へのチケット、88元(=1,100円)。上海環球金融中心の100階展望台の150元(=1,900円)に比べりゃかなりリーズナブルです。





金茂大厦を下から見上げるとこんな感じになります。向こう側に見えるのが上海環球金融中心です。





東方明珠電視塔方向を見下ろすとこういう感じです。下から見ても上から見てもこの造形の田舎臭さはどうしようもありません。ボクがまだその良さを分かっていないだけかもしれませんがね。





外灘方向はこんな感じです。震旦AURORAの看板がやたらと目につきます。「震旦」が良くて「支那」が良くないという理屈がボクにはさっぱり分かりません。





お隣の上海環球金融中心がその偉容を誇示するように聳えたっています。持ち手に見える部分は竣工当時世界一高かった展望台であった100階展望台となっています。





金茂大厦の展望台から内部を見下ろすとこのようになっています。このマトリックス風のフロアはテナントとして入っているグランハイアット上海のホテル部分になっています。吸い込まれそうで相当怖いのを我慢して写真を撮りました。





やはりこの展望台でも上海閥のあの漢奸の息子が揮毫している写真が飾られていました。「澤」の字だけを意味なく大きく書くところに、毛「澤」東と自らをオーバーラップさせ、自分も神格化しようとするこの男の卑小さが感じ取れます。(考え過ぎか)





下りのエレベーター。ギュンギュン下がっていくので耳が痛いです。





さて、帰りも上海市輪渡の大量のゴキブリに見送られ外灘に帰ってくると時刻は既に22時。上海は大都会にもかかわらずほとんどの飲食店は既に店じまいを始めています。仕方ないので上海のコンビニに潜入してみました。

1件目、中国国営コンビニの「好徳」。YouTubeで「日本vs中国 コンビニ戦争」というおそらくNHKスペシャルと思われる面白い動画があり、好徳は外資系のコンビニに市場を荒らされまくるという損な役回りで登場します。

外資の攻勢の前にもどこかのほほんとした好徳の副社長がなんとも味のある人で、「客を取り込むには米と卵を置くんだ!」とヌケた指示を出す人なのです。そういうこともあって好徳は是非一度お目にかかりたいと願っていたコンビニです。興味のある方はYouTubeで「コンビニ 戦争」で検索。





好徳で買った晩ご飯。香辣牛肉麺・サンドウィッチ・味付け卵・ミネラルウォーター、しめて15.30元(=190円)。サンドウィッチは耳の固い部分まで使っていて変な感じでした。味付け卵は台湾より薄味でした。

国営コンビニということで相当劣悪な接客応対なんだろうと思って行きましたが、レジは標準的な中国の小売店より幾分マシな程度でした。副社長の指示で陳列を始めた米と卵がいまだに置いてあるのは失笑ものでしたが。





2件目、喜士多。「キシタ」と読むと意味不明ですが、中国語読みで「シースートゥオ」と読むと"C-Store"になります。





茄汁香腸と照焼鶏肉の巻き寿司を買ってみました。ご飯の焚き加減と包装がいい加減で、端っこの方のお米が乾燥していました。味は悪くなかっただけに残念です。