風塵社的業務日誌

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国会前へ02

2015年09月22日 | 出版
9/17(木)、戦争法案が参院特別委員会を通過する前夜、国会前に行った。その前のとき、国会前の交差点で鉄柵を左手で抑えていたから、左腕が筋肉痛になってしまった。そのくらい小生も必死であったわけだ。それはさておき、国会前に行くと、国会前の大通りに今度は警察車両が並べられていて、デモ隊は車道に入れないようにされている。法案成立前の緊迫を感じる。そのくらい、権力の側も追いつめられていたのだろう。
そうはいっても、車道にはいささか人が歩ける余地があり、小生も国会になるべく近づいてみようと進んでいった。国会に向かって右側の歩道では、SEALDsの学生諸君を中心に激しいシュプレヒコールが湧き上がっている。空からはいまにも雨が落ちてきそうだ。左側では、車道に少しはみ出たデモの人々が声をあげている。すると、どっかのオバハンにおじさんが怒られている。なんの騒ぎかなと見たら、怒られているのは某氏ではないか。
「なにしてんですか?」と某氏に声をかけると、「おっ、腹巻か。このロープが留められて、はずれねえんだよ」とのこと。なんのこっちゃと見れば、車道と歩道の分離帯に、結束した鉄柵を警察が置いたままにしている。そのロープをほどき、鉄柵で警官隊に殴り込みをかけようと某氏はしていた。それを見咎めたオバハンが、「そんなことをしちゃいけません」と某氏に怒っていたというわけだ。
ようやく事情は飲み込めたので、当然、小生は某氏の味方である。オバハンに対し「うるさい!悪いのは公道を開放しない警察だろ」と某氏とともに噛みつくことになる。どうせ代々木のオバハンなのだろう。その昔、交番に火炎瓶を投げ込んでいた党史の反省に基づき、非暴力的な抗議活動以外は認めないという硬直した思考を持続しているわけである。
それはそれでどうでもいいんだけど、「いやあ、ニッパー置いてきちゃって、ここの留めているところがはずれねえんだよ」と某氏は言う。「ライターなら持っているんですけどねえ」と小生が答えたら、雨が激しく降り始めてきやがった。結局、その鉄柵をほどくのはあきらめることになる。そのうちして、車道にあふれている側のシュプレヒコールも激しさを帯びてきた。そこで警官隊と小競り合いにでもなったのかな、警官隊は車道からのデモ隊の排除を始めた。
いやだなあ、また押しくらまんじゅうには関わりたくない。血気盛んな連中は、ここぞとばかり小競り合いに参加しようと前に出ていく。ところが、小生の前にはほどけなかった鉄柵の束が置いてあるのだ。押されると鉄柵にぶつかって痛い。「おいおい、ここに鉄柵があるんだから押すなよ」と言っても、それが聞き取れるのはせいぜい、2、3人というところだろう。
いよいよ警察の排除が厳しくなってきた。これはやばいと、小生は後ろに退避することにする。いつのまにか某氏とははぐれてしまったようだ。歩道から公園の植え込みに上がり、勢いをます雨を避けられる場所に移動することになる。しばらくそこで、警官隊の排除の様子を眺めつつ、柵を乗り越えて公園内に入ることにする。指揮車の上から「そこの〓〓を着た男、扇動するのをやめなさい」などと偉そうにスピーカーで指示していやがる。そして逮捕者が出ると、機動隊の後ろに構えているカメラ部隊が現場写真の撮影のために一斉にフラッシュを焚いている。なんともむかつく光景であった。「警察帰れ!」のコールも湧き起こる。とにかくそこで一服。
SEALDsの様子が見えるところはまさに黒山の人だかりで、すでに近寄れない。ゲストがなにかをスピーチしていても、その話している姿を見られないというのはどことなく物足りない。じゃあ、ラジオやCDというメディアを否定するのかということにもなりかねないのだが、小生の近くでだれかがしゃべっている。その声は聞こえてくるけれど、姿かたちを実際に見られないというのは、なんとなく不満だという程度の話である。
公園内で一服してから、結局、憲政会館前の出口からメインステージとなっている国会前の角を目指すことにしてみる。人ごみをかき分けかき分け進み、ようやく国会前の角に到着。カメラを回している報道陣が「きょうは中核派が騒いでいるみたいですね」なんて話しているのが聞こえる。その日、公務執行妨害の逮捕者が十数人出たそうであるが、中核派だから逮捕されもいいのだろうか。
小生は中核派を支持するものではまったくないけれど、真っ先に非難されるべきは警察の強硬な姿勢だろうと感じる。世の中には、治安維持こそが最優先に守られなければならないと考える人がいる。そういう人と議論しても結局噛み合わないからここでもそうした議論をするつもりもないが、そういう学級委員的な態度というのは心底きらいなんだよね。したがって、美は乱調にありという精神性を理解できない代々木のオバハンのようなものはうっとうしいだけなのだ。

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