風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

21世紀の歴史

2008年08月26日 | 出版
深夜までの作業をしていると、突然パソコンがトラブる。まいったねえ。だいたいトナー切れでまともに出力できなくなってきているし。そういうわけで、PDFファイルに落としたものをメモリースティックにコピーし、P舎のパソコンで出力しようとしていたら、今度はP舎のMacがメモリースティックを認識しなくなる。腹を立ててそれを引き抜くと、「勝手に引き抜かないでください」というような表示が出てきた。すっかり嫌気がさし、時計を見るとすでに23:00を回っている。帰ることにした。途中、近くのコンビニでギネスを買い、飲みながら帰宅。着いたころには、すでに0:00を過ぎていた。
そういうわけで、トナーを買わなければいけない。出社途中、池袋のビックカメラパソコン館に立ち寄ることにする。というわけで、朝食後二度寝し、9:30に起き出し池袋まで歩いていく。EPSONのLP-6100というプリンターを使っているわけであるが、このトナーには2種類あった。6000枚プリントできるものと10000枚プリントできるもので、当然10000枚の方が値段は高いがお得という料金である。しばし悩むが、どうせ大量にプリントすることだしと、10000枚出力のトナーを買うことにした。大盤振る舞いである。
それから会社に向かい、10:30着。しかし、月末に梅雨のような天気が続くと、気持ちが滅入ってくる。なんとも陰鬱だ。
会社についてメールチェックしてみると、大分の明林堂書店が倒産したようだ。ここでは弊社の商品を扱っていないだろうから、こちらにとってはたいして痛くない話であるが、九州では明林堂グループが業界一番とは知らなかった。つい最近、大阪屋に帖合変更(仕入先の問屋を変えること)したはずなので、大阪屋がババを引いたのか。それとも折り込みずみなのか。この先も、いろいろな噂が流れることだろう。
明林堂書店再生手続き 負債153億円、営業は継続(西日本新聞) - goo ニュース

14:00、S社F氏が新刊『21世紀の歴史』(画像)の見本を持って来社される。実はこの本、弊社がDTPを担当している。S社の社長さんも「いい本ができたなあ」と喜ばれていたと聞き、一安心。
著者のアタリ氏は、アルジェリア生まれのフランス人で、現在サルコジ政権の政策ブレーンをされている人のようだ。ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏とは深い親交があるらしいが、そういう理由なのかどうかはわからないけれど、ミクロへのまなざしとマクロな視点とが絶妙なバランスを保った切り口で、論旨が展開されている。
つまり、フランドル地方に始まった資本主義がどういう法則性の元に興亡と変化を遂げてきて、そこからこの先なにが予見できるのかというのが本書のテーマであるわけなのだが、決してそれを政治や経済だけの問題からとらえるのではなく、男女の営みだったり、可愛いグッズの変化(本書ではノマド・オブジェと呼ぶ)という側面から見ている点が面白い。
簡単にこのあとの変化を説明しておくと、アメリカ帝国は衰退し、次は既存制度に破壊的な超帝国が生まれ、その超帝国どうしの超紛争に陥るだろうというのがその見通しで、その先に待ち構えている超民主主義の到来を待望している。決して明るい見通しではないが、現在ユートピア幻想をもてる人々のほうが少数派だろう。本書は、ヨーロッパでは大変売れているそうだ。日本でも反響を呼ぶことを期待しておこう。
ついでに、素晴らしいDTP技術により、大変読みやすく仕上がっております。店頭で本書を手にとってみて、弊社の技術の高さをご覧ください。その後、レジまで持っていくかどうかは、みなさま次第です。

18:00ころS社Uさんから、次の仕事があるんだけれど、というお電話をいただく。しばし考えるが、現在は自社の仕事に集中しないとまずい状態なので、お断りすることにする。この9月決戦を乗り越えたら、いくらでもお仕事ください。


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