さらりーまん専科

サラリーマンの生活で気になった情景

玄海再稼働でボケツを掘った九州電力

2011-07-07 12:04:03 | Weblog
 運転再開に安全性評価(ストレステスト)が行われることになった日本の原子力発電。当然と言えば、当然だろ。ましてや、福島第一が津波でやられる前に地震で壊れたと見られているのに、その検証も出ないうちに、原子力安全・保安院の判断だけで動かそうとしたこと自体が間違いだろう。
 
 そしてなんと、原発賛成メールを下請け会社社員に送くるよう指示していた九州電力。安全を無視しても動かすとの目的だけが九電経営陣や幹部の頭に詰まっているのだ。そこには福島第一事故に対する恐れもなにもない。

 九州電力も電力が足りないと喧伝するが、その中身はどんなものになっているのか。

 6月28日に九州電力は「今夏の需要状況について」を発表している。それによると、玄海原子力2・3号機、川内原子力1号機の運転が再開できない場合、夏期ピーク時に供給予備率は3・5%まで低下するとしている。その時の供給力は1728万kw、最大需要を1669万kwと想定している数字だ。最大需要は去年並の高気温のときは1698万kwになるとも並記している(この時は供給予備率は1・8まで下がると見通す)。

 本当の供給能力はいくらあるのか。発電所許認可出力表によれば、水力327万kw、火力1157万kw、原子力は上記3基が止まっており動いているのは、玄海1号機57・7万kw、4号機118・9万kwと川内2号機の92・2万kwで合計で268・8万kwとなる。合計で1752万kwと九州電力の発表値とそう変わらない。

 だが、他社受電を見れば今年の4月でも233万kwの実績がある。昨年の実績を見れば、この他社受電は夏場になれば、東電などでは倍以上の実績があるのだが、九州電力ではあまり増えず255万kw。ともあれ、この他社受電を加えると九州電力の供給能力は1752万kw+255万kw=2007万kwとなる。最大需要がこの夏、昨年並の猛暑になっても、供給予備率は21%となる。加えて、全ての電力会社が隠している揚水発電の埋蔵電力も控えている。九州電力のこの夏の需要供給もつくられた数字でしかない。原発が動かなくても他社へ融通する能力さえあるのだ。

 なぜに、電力会社はこんなにもウソの情報を提供するのか。かつ、新聞もテレビも電力会社の発表をそのまま記事にしている。
「全国の原発の稼働が遅れれば、夏の供給力は厳しさを増す。九州電力は火力発電の稼働率を上げる一方、顧客への節電要請を迫られる見通し。玄海原発が再稼働しない場合ピーク需要に対する供給余力は1・6%と安定供給の目安とされる8%を大きく下回る」
 これは、今日の日本経済新聞の1面の記事だ。何ら検証することなく、九州電力の発表を垂れ流している。 

 関西電力にいたっては経済産業省も「電力使用制限令」にはあたらないと適用を見送っているのに、15%の節電の管内で呼びかけている。全くの使用者をバカにした情報操作だ。このままでは、この夏、日本のどこかで突然の停電が起きることを覚悟したほうがいいかもしれない。もちろん、電力会社、経産省の「陰謀」の下にです。

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玄海原発は大丈夫か?~玄海原発から半径80km圏内に故郷を持つあなたへ~

1 コメント

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マスコミ注意! (笠井 清貴)
2011-07-07 14:03:23
もう隠せない!となったときのマスコミ”騙された!”に騙されちゃいけないですね。

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