さらりーまん専科

サラリーマンの生活で気になった情景

北陸電力も「節電」の大ペテン

2011-06-17 18:11:36 | Weblog
北陸電力が今年の夏の電力需要見通しを発表。今年の夏の電力需給は大変厳しい状況だとし、節電への協力をお願いしたいと発表した。

いったい、北陸電力は何が言いたいのか。

北陸電力の添付資料によれば、①今年の供給力は供給計画によると656万㌗で、最大電力予想は526万㌗、供給予備力は130万㌗で供給予備率は24・7%あるとしていた。
それが、②志賀原発の1号機、2号機と日本源電敦賀2号機の停止で供給力が497万㌗へ落ちて、供給予備力がマイナス9万㌗になるとしている。
だが、③火力・水力の補修で40万㌗が確保できて8月は供給予備力が11万㌗にはなるが予備率は2・2%しかなく、節電の協力をお願いしたいとしている。

 これだけ、見せられたらなるほど、それは大変だ、節電せねばという話になる。
だが、この数字にはとんでもない大きなウソが入っている。

そもそも、北陸電力の発電能力は資源エネルギー庁の資料によれば(統計表一覧の頁の平成22年の部分の発電所認可出力表)、北陸電力の供給能力は805万㌗もあるのだ。もちろん、ここには、日本原電からの供給電力は入っていない。志賀原発1,2号機の合計の出力は174万㌗。原発2基が動かなくても631万㌗の供給能力があるのだ。しかも、水力、火力の補修で40万㌗が今年加わったというのだから頼もしきかぎりである。能力は671万㌗まで増えたわけだ。

つまり、原発が動かなくても、北陸電力はこの夏151万㌗の供給予備力があるのだ。予備率でいえばなんと28%に跳ね上がるのだ。余裕で他社に回すことも可能だ。

それなのに、久和進社長を本部長として「電力需給対策本部」を立ち上げて節電を協力するという。しかも、節電目標の数値は掲げずに、ひたすら節電の協力を呼びかけるだけなのだ。この狙いは一体なになのか。地元経済を萎縮させてまでも不要な節電を求める。狙いは一つ「原発がなければ大変ですよ」の気分作りだけだろう。

そもそも、北陸電力は原発を本当は頼りにしていなようなのだ。

ちなみに、今年の供給計画は2011年の3月30日に出されたもの。この時点で北陸電力の志賀原発は2基とも止まっている。1号機は2月28日に事故で部品取り替えによる停止、2号機は奇しくもあの東日本大震災3月11日に定期検査に入っていたのだ。普通定期検査は3カ月程度だから夏には動くと想定していたのだろう。だが、1号機は部品取り替えに至った事故で止まっていたのだ。いつ動くか知れたものではなかった話でもある。こんな頼りない原発に頼らなくても北陸電力は十二分に大丈夫なように、火力、水力の能力を持っているのだ。ちなみに、北陸電力の原発無しの供給余力は9電力で最高の数値。一番、節電せずともいい電力会社が「節電」を呼びかけるのはもはや「犯罪」でもある。

どなたか、株主代表訴訟でもどうですか。

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