猫・ネコ・ライフ

猫と暮らす楽しい生活

厳冬の朝

2009-01-30 06:01:33 | Weblog

   雪の降った朝の街路樹ナナカマドの実は雪をのせて、青い空にひときわ赤く
  輝いています。

   一月も末になるとナナカマドの木々のうち半分くらいは野鳥が実を啄んで
  枯木のように見えます。残っている実は凍える大気の中で雪の重みに耐えて
  しばらくの間赤く燃えているように鮮やかです。この時季のナナカマドが
  一年で一番印象的です。赤い色が私の胸に飛び火して「生きるってこの姿の
  ことかな!」と感じさせます。

   先日、奈良県の57歳の男性が新聞紙上に投稿した詩です。
          「樹が」
        弱りきった心で  樹を見上げたら
        私を  守ろう守ろうとする  強い意思が
        幹を伝わって  くるように思えた
        疲れきった身で  樹にすがったら
        私を  救おう  救おうとする  深い意思が
        根を張っているように  見えた

   57歳、人生の後半で重たくて濃密な時間を過ごしている、この詩の作者に
  深い共感を覚えます。  

猫の食事

2009-01-23 06:27:58 | Weblog

   猫の親子が好きな場所は、キャッツフードを置いてある棚の上で、
  双子の茶トラの兄弟とその母猫が時々日向ぼっこをしています。

   家猫も外猫も食事はカン詰めと固形フードを与えていますが、時には
  魚のアラやマグロの刺身にならないところを買ってきて、ズンドウ鍋で炊いて
  猫たちに大盤振る舞いをしてやります。私も気合いが入って12匹の大家族の
  賄いを済ませた気持になります。

   猫の食事では一度失敗したことがありました。それは「猫にマタタビ」
  でした。猫の食欲にはムラがありますので、そんな時には餌にマタタビを
  振りかけてやるとよいと聞いて、さっそく実行したところ、結果はビックリ、
  どんな気難しい猫でも、おとなしい猫でも、突然子猫のような愛らしい仕草を
  してコロコロと床の上でジャレタリしました。

  その様子は何にたとえたらよいか、たとえば人が恋をしたら少しおバカさんに
  なる時がありますね、そんな感じと言ったらいいか・・・。
  ですからマタタビは麻薬のようなもので、与えないほうがよいでしょう。

   猫たちは年老いてくると小食になります。他の猫のものまで貪ることは
  決してしません。共に暮らしながら解ったことは猫の老いは静かで慎み深い
  ものだということです。
   老いた猫たちのこれからの日々を大切にしてやりたいと思っています。

美しい朝

2009-01-16 06:18:59 | Weblog

   陽の光に溢れた快晴の冬の朝はきまって夜明けの気温が零下5度から10度に
  及ぶ日があります。
   
   夜間に降った新雪に光が乱反射して一面にまぶしい銀世界が広がり、木立が
  くっきりと影を落としています。すっかり葉を落としてしまった木々が雪面に
  優しい陰影をつくってそれぞれの姿を静かに主張します。

   寒中なのに小鳥の声やキツツキの幹をタタク音も聞こえ、冷たい空気の中に
  かすかな春の兆しを感じます。この世はいずれ過ぎゆくところですが、
  このような冬の朝に巡り合うと、気持ちが明るくなって青い空の彼方まで
  昇っていくようです。
  
   『どんな鳥だって  想像力よりは  高く飛ぶことはできないだろう』
  と詠った詩人がいますが、私はこんな朝には鳥よりも高く飛べそうな気が
  します。
   最後にナゾナゾをひとつ、『同じ鳥でも飛ばないとりはなあんだ?・・・
  それは ひとり』
          寺山修司著「赤糸で縫いとじられた物語」より。

車庫の上の母と子

2009-01-09 04:30:31 | Weblog

   雪が降りやんで薄日が射すと猫たちが遊び始めます。車庫の上がお気に入り
  で、梯子を上ってくる茶トラの息子の猫を母猫のキジトラの猫が気遣っている
  ところです。

   家に来ているのはHさんが世話をしている猫たちですが、Hさんは八十歳を
  越えられたご婦人で時々入院もされるので、猫たちもこちらにいる時間が
  長くなりました。
 
   Hさんは近所の人に「猫の世話は年寄りの楽しみ」と話されているそうです
  が、外猫の世話はトラブルの元を抱え込むことにもなりますので、そうとしか
  説明のしようがなかったのでしょう。

   猫たちは空腹も寒さも恐怖も経験しているので、私の目の前にいる猫たちは
  食べることも眠ることも遊ぶことも、生きている命を喜んでいるように見え
  ます。こんな姿を見る時、一緒にいる喜びが胸に迫ってきます。
   今年も「猫・ネコ・ライフ」は忙しくなりそうです。

猫たちとお正月

2009-01-02 04:53:42 | Weblog

   家猫たちにとってもお正月は気の許せない数日になります。年に一度か二度
  訪れるその家の孫たちの相手をさせられて、そのうえ家族の関心の中心にいる
  子供たちは気まぐれで少々乱暴な遊び相手になるからです。

   以前避難箱で暮らしていた猫で、今は近くのお宅でお世話になっている猫が
  十二月二十七日から避難箱に来るようになりました。
  私は「あゝ又今年もかな?」と思いました。息子さんたち夫婦やお孫さん達が
  賑やかに出入りしていましたので。

   昔中国の周の時代に、あわて者の男がいて引越しの時に妻を連れて行くのを
  忘れたそうで、周りの者は大笑いをしたということを聞いた孔子様は「女房を
  忘れるくらいなんでもない、皆は自分の心を忘れているではないか」と言って
  大いに嘆かれたそうです。

   時々猫を忘れるくらい何でもないのかもしれません。猫の方ではしっかりと
  対処していますのでさすがです。時々様子を見に戻ったりしていますが、まだ
  避難箱でゆっくり温まって、お腹も満腹にしています。
         猫たちは 臨機応変 お正月

   新年が健康で穏やかなよい年になりますように!