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ビゼー 歌劇「カルメン」/モンティエル、トドロヴィッチ、デラコート&東京PSO他

2009年03月11日 23時33分50秒 | クラシック(一般)
 もう何度も書いている通り、STBを変更してから、なんだか片っ端からNHKのBSでやっているクラシック系の番組を録画している毎日なのだが、昨夜は仕事が休みだったせいもあって、オペラの「カルメン」を観てみた。日本の新国立劇場で昨年の12月上演されたものである。「カルメン」というと60年代にカラヤンが指揮、演出したものを一ヶ月ほど前にオンエアされていて、そちらも無論録画してあるのだが、先日も書いたが、そもそも私はオペラというのが苦手な性質で(せいぜい「トリスタンとイゾルデ」を観るくらい)、オペラを録画したはいいが、なかなか重い腰をあげられないことは分かっていたので、ハードディスクが一杯になってしまわないうちに(笑)、つい数日前にオンエアされた新国立劇場の方は消化してしまおう....ということで、休日を利用して観てみることした。

 さて、ビゼーの「カルメン」といえば、ストーリーはいわずもながな、音楽の方もオペラを離れたところで組曲版などに編曲されたものも有名で、かくいう私もかつてマルケヴィッチが振った演奏に馴れ親しんだせいもあったのだろう、初めて観るオペラなのに全体にとても楽しめたのは意外だった。だいたいワーグナーの「トリスタン」みたいにものを観ていた人間としては、「カルメン」はなにしろ分かりやすい(笑)。聴き覚えのあり、かつ馴染みやすい旋律が全編に散りばめられ、かつストーリーは哲学的でも思索的なものでなく、ある種の典型的な愛憎劇、しかも舞台的に見栄えのする見せ場がいくつも用意されているのだから、「へぇ、オペラって楽しいもんだったんだねぃ」とか、今頃になって感心してしまった(おせーよ)。
 で、新国立劇場の舞台だが、マリア・ホセ・モンティエルのカルメンが、いかにもイタリア的な華やいだムードがあって、「あぁ、これなら男は惑わされちゃうよな」みたいな、絵的にも実に魅力に富んでいて、とても楽しめた(なにしろ、彼女の回りを固めている歌手人のほとんどは、あっさりとした顔した日本人だから、いきおい彼女が大輪の花のように見えてしまうのはいたしかないところかもしれない-笑)。

 ちなみに写真は、本日、職場近くのショップで購入してきた。ビゼーのオムニバス盤のジャケットである。一枚は「カルメン」の全曲盤から70分程度抜粋したハイライト、もう一枚は「アルルの女」と小交響曲他を収めた2枚組だが、「カルメン」と「アルルの女」はアバドが指揮しているものだがら、内容的にも豪華だし、1500円で格安だから購入してみた。今、「カルメン」の方を聴いているところだが、さすがに壮年期のアバドらしく、先の新国立劇場のものと比べても、キビキビしてさっそうした「カルメン」だ。音楽だけ聴いてもけっこう楽しい。うーむ、私は20代の頃、オペラというものを、ワーグナーから入門したが、ひょっとすると、これは最悪のパターンだったのかもしれないと、思い始めてきているところである(笑)。いや、もう今更何をいってもおそいんですけどね。
コメント (4)
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