おじいちゃん死んじゃったって 2017
85点
おじいちゃんが死んだことを知る岸井ゆきの
CMクリエイターからの
長編デビューの
モリガキユキヒロ監督
そしてネクストブレイク間違いなしの
岸井ゆきの初主演映画
とかるーい気持ちで見た見たら
とんでもない大傑作でした
関係の薄かったおじいちゃんの死を
きっかけに色んな親戚が集まって
なんやかんやある
っていう映画たくさんありますが
この映画は
昭和的なそれの終わりを告げるような
平成生まれ
ゆとり世代
さとり世代
とかよくわかりませんが
新しい時代を生きている
若者が
人の死をどう受け止めるかという
切り口がとにかく新鮮でした
集まった親戚の会話で徐々にわかる家族像
という従来の醍醐味はもちろん
思ったことを
言葉にしちゃう的な
オープンな感性がぎっしり詰まった
平成世代と
昭和的な価値観との会話のぶつかりが
楽しくて楽しくて仕方がありませんでした
おじいちゃんが死んでから火葬までの
ロールプレイング的なあらすじの中に
高度な頭皮ギャグ
葬式あるある
家族あるある
などの上質な小ネタ伏線を散りばめ
時に変化球で
時に直球で
笑わせ、泣かせる
演出脚本の精度が高くて
素晴らしかったです
そんで
新しい感性をただ主張するのではなく
きちんと
日本人の根底にある守るべき
血縁、自然、慣習、家族、伝統を
新しい世代が
守っていかないとなあ、と
思わせるところがすごいんです
後々になって
この映画が潮目を変えたと言われる前に
しっかりと唾を付けておきたい
家族モノの傑作であると同時に
堂々の岸井ゆきの初主演映画でした