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言葉を話せず耳が聞こえない世界の絶体絶命感が凄まじい『殺人鬼から逃げる夜』

2021年09月28日 21時04分48秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:85/200
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
韓国映画
ホラー
猟奇的殺人犯
耳が聞こえない

【あらすじ】
お客様相談センターで手話部門を担当しているギョンミ(チン・ギジュ)は、
自分と同じく聴覚に障害のある母親(キル・ヘヨン)と2人暮らし。

ギョンミはある夜、
血を流して倒れている女性を発見する。
助けを呼ぼうと慌てるギョンミだったが、
近くに潜んでいた連続殺人鬼のドシク(ウィ・ハジュン)に捕まってしまう。

一瞬の隙をついて逃げ出し、
非常ベルを押すギョンミ。
しかし、管制センターからの問いかけは
彼女には聞こえない。

事件現場を目撃してしまったギョンミは、
ドシクの次のターゲットにされてしまう。
家にまで押しかけ、命を奪おうとするドシク。
全力で逃げるギョンミだが、
耳も聞こえず、
言葉も話せない彼女には、
追いかけてくる犯人の足音も聞こえなければ、
助けを呼ぶ言葉も届かない。

ギョンミの逃走とドシクの追撃が、
今、始まる───!

【感想】
耳の聞こえない主人公が殺人鬼から逃げ惑う話だけど、
その設定が秀逸な映画だったね!
耳が聞こえず言葉を発せられない状況が、
こんなにも辛いなんて。
怖いかどうかってよりも、
ただただもどかしい映画だった。

韓国映画でこの手の話だと、
目の見えない主人公が偶然ひき逃げ事故に居合わせてしまう
『ブラインド』(2011)ってのがある。
僕はそのリメイク版である『見えない目撃者』(2019)だけ観たけども。
あれは目が見えない分、
音や気配に頼らなくてはならなかった。

一方、こっちは音が聞こえない分、
視覚が一番大きな情報源となる。
音に反応して光るセンサーや
周囲の音の大きさを示す装置など、
視覚で音を認識する方法はある。
あるんだけど、
それで音がしているのはわかるものの、
どの方向かまではわからない。
そこは目で追うしかないのだ。
自分の視野に入る範囲内でなければ、
当然特定はできない。
そこがこの映画の怖いところ。
"確実にいる"のに把握できないっていう。

そして、この映画でもうひとつ怖いところが、
言葉をうまく話せないがために、
恐怖を伝えたり、
助けを求めることができないこと。
被害に遭っているのに、
すぐそこに殺人犯がいるのに、
誰にも伝えられない。
挙句の果てには、
まわりの人たちは殺人犯の言う
都合のいいことを信じてしまうことも。

ジャンル的にはホラーだけど、
幽霊とかスプラッターとかではなく、
人間の感覚が制限されてしまう
不自由さによる恐怖が一番強かった。

ただ、後半はちょっと間延びしちゃったって感じたかなー。
設定もいいし、
韓国映画らしく役者さんの
感情むき出しの演技も素晴らしかった。
けれど、ずっと同じように逃げているだけの構図なので、
少し飽きてしまう部分はあるかも。

とはいえ、映画館向きの映画だから、
観るなら劇場で観るのがオススメ。

映画『殺人鬼から逃げる夜』 公式サイト

韓国初、新時代の逃走〈サイレント〉スリラー誕生!

映画『殺人鬼から逃げる夜』 公式サイト

 


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