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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

『男の作法』

2006年12月28日 15時10分40秒 | Weblog
ゼミのOBの方に薦められて読んでみた。
実は、池波正太郎の本は初めてだったりする。

「男のあるべき姿」というか、
「男はこういう方がいい」ということを
食べ物や服装、いい女性の見分け方や約束を守ることについてなど、
様々なことについて語られている。

正直に言って、俺の知らないことが多かった。
刺身やてんぷらの食べ方とか、服装のこととか、
普段身近にあるものについてまでも、
新たな視点を与えられたような気がする。
特に俺は時間にルーズな人なので、
「約束」の項目に書かれていたことは印象的である。
「自分の人生が1つであると同時に、他人の人生もまた1つ。
 時間の貴重さがわかっていれば、
 他人に時間の上で迷惑をかけることは非常に恥ずべきことだ」と。

この本のいいところは、
池波正太郎本人も
「自分が人にとやかく言える立場ではないが」と謙虚な姿勢でいて、
さらに「絶対こうしろ!」と強制しているのではなく、
「みんないろいろだから、どれが正しいってわけじゃないんだけど」
と前置きした上で、
自分のこれまで生きてきた人生を振り返りながら、
「こうするといいんじゃないかな」とアドバイスしているところだ。
それも、ただ単にアドバイスしているのではなく、
「○○だから、××の方がいい」
と理由や論理がきっちりしているので非常にわかりやすいし、
本質的なところからわかるのである。

昔に出た本だから仕方ないかもしれないけれど、
やっぱりちょっと古臭い感じもする。
俺が現代に生きる若者だからなのか、
池波正太郎の言っていることも一理あるけれど、
他人に迷惑をかけない範囲で、
自分のやりやすい方法でやればいいじゃんって思ってしまう部分もある。
全体的にね。
この本をもっと早くに読めばよかったと
解説者は最後に書いていたけれど、
これを読んで、生き方を変える人と変えない人は、
おそらく今の若者では3:7ぐらいな気もする。
なんとなくだけど。

でも池波正太郎が本書で
「人間は自分のことはわからないものだから、
 他人の言ったことは素直に聞かないとね」
と言っていたように、
この本に書かれていることも素直に受け入れてみようと思う。

何年かに1度読んでみると、
そのときそのときでいろいろ発見がありそうな本だと思った。
これで終わりにするのではなく、定期的に読むべき本ですね。


男の作法

新潮社

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