Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

おっさんの『スタンド・バイ・ミー』感あふれる『30年後の同窓会』

2018年06月09日 17時06分43秒 | 映画


男同士の友情を噛みしめる映画。

乳がんで妻に先立たれたドクが、
今度は息子の戦死を告げられ、
遺体を引き取ろうとするものの、
一人じゃ心細いからと、
かつてベトナム戦争で苦楽を共にした友人に同行を頼む、
そんな物語である。

30年ぶりの再会で、50代半ばの男3人の珍道中。
おっさんの『スタンド・バイ・ミー』感はある。

ひとりは妻と子供を亡くした悲しみの人、
ひとりは独り身の呑んだくれ、
ひとりはかつて“殴り屋”の異名を持った牧師という、
バラバラの性格。
30年という時は経っているものの、
思い出話に花を咲かせるうちに昔のノリが戻ってきて、
というのは、誰しもが経験あるだろうし、
とても共感しやすい話だと思う。

特に若気の至りの下ネタの昔話は、クッソ笑えた(笑)
キャスト自身が大爆笑しすぎてて、こっちももらい笑い(笑)

この3人にはベトナム戦争時にある秘密があり、
事情は明言されないものの、
その後悔の共有というのが、
さらに3人の絆を強くしていると感じた。

家族がいてもいなくても、
友達という存在は大事で、
時間が経っても変わらぬ男の友情はいいなと。
さらに言えば、楽しいときだけでなく、
辛い体験や苦しい体験を共有していると、
なおさらその結びつきは強いなと。

もはやドキュメンタリーな『万引き家族』

2018年06月09日 17時04分15秒 | 映画


映画というより、ドキュメンタリー。
「実録!いびつな家族」的な。
ってぐらい、出演者の演技がとてつもなく自然。

リリー・フランキーのだらしなさとか、
樹木希林のおばあちゃん感、
松岡茉優の笑わないフーゾク嬢、
チョイ役なのに存在感のある池松壮亮、
恵まれない環境にいる子役、
どれもが演技してるというより、
リアルそのもの。

特に安藤サクラがすごい。
あの妙なエロさを出す雰囲気や、
泣きそうなのにそれを我慢する仕草とか圧巻。
もはや映画を見ているというより、
彼らの生活を見ているようだった。

なので、映画として面白いかというと、個人的にはそこまで(笑)
海外で賞を取る映画はアート寄りで、
自分にはそんなに刺さらないだろうなと思ってたけど、
その予想はピタリ(笑)
まあアートじゃなくてドキュメンタリーだったけど。

監督自身も「一人の人に向けて作った」と言っていたけど、
僕はその一人ではありません(笑)

「こいつわかってねーな」と思われるかもしれないけど、
まあ映画に限らず、
作品はその人の主観や価値観に寄るところが大きいので(笑)
あそこまで話題になると期待ばかり膨らむ人が多いだろうし、
変にバイアスかかって見ちゃうと思うけど、
ぜひ自分の価値観に正直に見てほしいです。

ちなみに、子役の佐々木みゆが6歳ということで、
目黒の虐待死事件の子と同じぐらいなのだけれど、
この作品でも親から愛されていない役だったから、
余計に心が痛んだ。