天上の月影

勅命のほかに領解なし

『天台四教儀』を読む(12)

2018年08月12日 | 勉強日誌
 【本文】
是の如き等の義、広文に散在せり。今、大本に依て略して綱要を録す。
初に五時五味及び化儀の四教を弁じ、然(しこう)して後に蔵・通・別・円を出(いだ)さん。

 【講述】
 最後に総説を結んでいきます。「是の如き等の義」は五時八教の教義です。「広文に散在せり」の「広文」は、天台宗で用いる三大部(『法華玄義』『法華文句』『摩訶止観』)および五小部(『観音玄義』『観音義疏』『観無量寿経疏』『金光明玄義』『金光明文句』)などすべての書を指します。それらに説き明かされているというのです。「今、大本に依て略して綱要を録す」という「大本」は、一般には『大本四教儀』を指す場合が多いのですが、ここでは三大部のなかの『法華玄義』を指しているようです。本書の最後に「謹んで台教の広本を案じて、五時八教を抄録し、略して知らしむること此の如し。若し委(くわ)しく之を明らめんと要(ほっ)せば、請ふ(こ)法華玄義十巻を看(み)よ。委しく十方三世の諸仏の説法の儀式を判ずること、猶明鏡の如し。及び浄名玄義の中の四巻、全く教相を判ぜり。此れ従り下、諸家判教の儀式を明すことを略するのみ」といっていることによります。その『法華玄義』を中心として肝要なところを抄録するといいます。
 そして次に五時八教を明かす順序を述べます。「初に五時五味及び化儀の四教を弁じ、然(しこう)して後に蔵・通・別・円を出(いだ)さん」というのがそれです。最初に五時と五味、および化儀の四教を解説し、その後に蔵教・通教・別教・円教という化法の四教を説明しようというのです。ここまでが総序です。
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