4月19日金沢兼六園内に伝統工芸品会館があり県内の工芸品を展示、産業の振興を行うため各団体が実演を行っている。私も四、五年前から成型工芸士としてお手伝い、私は体験陶芸を主に工房と同じく「土の気持ちになって」を基本に思いやりと優しさを伝えたいとの思いで今年も、昨年の話になりますが私より少しお兄さんの方に「ろくろを廻してむりやり自分の思いどうりにしょうと思わないで昔奥さんにした様うに優しく」というと「それがわかっていれば今みたいになっていませんよ」と、私「まだだいじょうぶですよ」で思い出した。富山県高岡市ギャラリー乃々で「夢幻の白、曲線の美に挑む」のタイトルで作陶展中、ある奥様が私の湯のみを見ておられたので私はつい「さわりたくもなければ、さわられたくもない貴方と私、せめてお茶だけでも」と言ってしまったら奥様二度頭を下げられお買い上げされた。いつか私の行く道と思われた。それとも通りすぎて私が気付かないのかも・・・・私のブログ読まれている方真面目に考えないで頭良い人ほど変になります。
数年前私なりのオリジナル作品を30センチ程の小さな窯で丹波立杭焼のようなものができないかと、新柳北信窯の北陸での販売をしている兄に尋ねると社長から丹誠陶苑の大西誠一さんを紹介され一路丹波へ、大きな山に挟まれた小さな町その大きな山の斜面を利用しての登り窯、焼き方を学びながらの誠一さんのお話「登り窯は父と私とで薪くべ父は右私は左と下から上へ何日もそれで親戚の結婚式に出席顔半分焼けた二人が並ぶと喜ばれました」と、楽しいお話を沢山聞かせて頂きながら展示販売所へ、「兄嫁が1ヵ月程前にこのあたりで灰が一筋流れた湯のみ買ったそうです」ここは私の売り場その頃一つ売れました、ご縁ですね。石川へ戻り松ヤニが炎を強くし釉薬が流れる試作誤作の中、畑、田んぼのコヤシで過燐酸石灰という肥料があり試し焼き、丸く斑点ができたそれを流せれば幼き頃石炭ストーブで暖をとり窓ガラスに溜まり流れる水滴のイメージを表現出来そうと思い幾度か焼いて出来た作品が「過燐酸石灰窯変条痕」窯変とは窯の中で1300度で変化する事、条痕とは釉薬の種類の中ではその他に属する釉薬で私も専門誌でわかり条痕と名付けました。