朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

日本の輸出を増やす

2012-02-15 00:40:22 | 21世紀
輸出の不振
2012/02/15
 トヨタ・シャープ・パナソニックなど日本一流企業の減益・赤字が報道されています。
 ソフトブレインの宋文洲さんがメールhttps://mail.google.com/mail/?tab=wm#inbox/135645a3737d2fd3
で輸出不振の原因を次のように言っています。
日系メーカーの相対的衰退は紛れもなく長期トレンドであり、昨年から始まっ
たことではないのです。努力が足りないからではなく、努力の方向が間違って
いると考えたほうが無難でしょう。「もの」と「つくり」に目が奪われて大切
な顧客を見ていないのです。
売れない理由は現地社会に溶け込めば自然に分かりますが、「もの」と「つく
り」にくもった人々は現地社会に興味がありません。会議と日本人バーで徹夜
の議論の末、いつも同じ袋小路を行く、「もっと『ものづくり』を磨こう」。
これまで「皇軍」として持ち上げられてきたメーカーは流通主導のものづくり
を「馬賊」だと考えるかもしれませんが、顧客にしてみれば品質と値段が目的
であり、誰がどこでどう作るかはどうでもいいことです。「お値段以上ニトリ」
はまさにその顧客の本音を歌い上げたのです。そこには「カイゼン」の神話も
「カンバン」のストーリーもありません。
「終身雇用」もそうでしたが、一時の、一部の強みをあたかも永遠にそして全
体に効くように特化する。この風習は視野を狭くするうえ、簡単な勝ちパター
ンを求める惰性にもなっています。
「顧客視点がない」と言われるとメーカーは怒ると思いますが、ものとつくり
にのめり込むと顧客をみる余裕もなくなるのです。愛人にのめり込む人が「妻
も愛している」と言い張る。一緒です。
 円高・東北大震災・バンコック洪水・韓国の台頭などの理由がテレビでは大きく言われますが、中国人の宋文洲さんの見方は、お客様のお気に入りということを重視しない物作りを指摘しています。
 私も製造業の下請け企業として生活していて、証券業・保険業・金融業などより、製造業が日本を成長させる仕事だと考えていましたが、そんな自負が、成長を止めている。他人のニーズは製品を理解していないからだと一段低く見ている気もしてきました。現在の売れ行き不振から、老年兵は引退し、新しい三等重役に実権を渡すべき時期のようにも思えます。NHKの「プロフェッショナル」を見ていましたら、靴職人の山口千尋さんが言っていました。
「得るは、捨てるにあり」 成果を得るには、今迄のやり方を捨てるべきです。