それからというものは、まるで熱病に罹ってしまったようになりました。
来る日も、又来る日も 国際劇場・・国際劇場と、うわ言さえも云うように・・・
親のお財布からお金をシッケイした上、親に内緒で姉をたぶらかした罪は深く
父親から叱られた覚えはありますが・・・
だが・・恋した女の子は親の叱責など、指の棘を抜く針の痛みほどもありませんでした。
そうなんです。
松竹歌劇団の花形男装の麗人・・川路龍子さんに恋をしたようでした。
そして、性懲りもなく、今度は独りで決行したのでした。
今度のお金の工面は、父親からのお財布からだったかも知れません。
恐いもの知らずにも程がありました。
父親の職業は〇〇〇・・それも〇〇〇〇署のトップ・・署長の座にあった人でしたのですから・・・
この日も無事には終わりませんでした。
一人、感動と興奮の冷めやらぬ帰り道、ナント気がつけばお財布がありません。
落としたのか・・盗まれたのか・・😱 😱
私は帰れない・・どうしよう・・😭 😭
そして知恵者?の少女は思い立ちました。
そうだわ、交番で借りましょう! !😃 😃
迷わず交番を探して事の成り行きを話して、父親の職業と役職まで名乗り、
帰りの足代をお借り出来て無事に成田まで帰れたのでした。
その顛末を聞いた父親は、翌日には自分で交番へ足を運びお詫びとお礼に伺いました。
これに懲りた私は、さすが二度と国際劇場には行きませんでした・・・
父親は冷静な顔で言いました・・・
「Y子が男の子だったらなぁ~~~~~」
そのY子は今・・80歳のただのお婆さんになって、昔の武勇伝をブログを書いております。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます