オーストラリア首都特別地域のジョン・スタンホープ首相は25日、キャンベラで行われた北京五輪の聖火リレーで、「チベット支持の活動家らによる聖火リレー妨害を『妨害』するため、中国政府が1万人以上の工作員を動員した」と述べた。
スタンホープ首相は、「中国側が動員をかけたことは疑いのないことだ。事実、中国大使自らが、リレーで工作員の代表と連絡をとっていることを 示していた」と述べた。そして、「中国のオーストラリア大使と工作員とのつながりや、工作員グループの性質についてはわからないが、両者の間に連絡があったことは知っている」と付け加えた。
リレー当日は、約2000人のチベット支持の活動家らに対し、中国の手配した工作員は数で圧倒しており、押し合いや「やじ」の言い合いでも常に優位に立っていた。
キャンベラの中国大使館員は、工作員のリーダーや旅行代理店と常に連絡を取り合っていた。チベット支持の抗議行動によってロンドンやパリではリレーが妨害され、サンフランシスコでは治安上の懸念からルート変更を余儀なくされており、キャンベラで無事リレーを終わらせたい中国政府がお得意の人海戦術に出たようだ。
オーストラリアでは中国側の「フレームアテンダント」について、警察当局がリレー警備上不要であると述べたことで論議が巻き起こっていた。ロンドン五輪組織委員会のセバスチャン・コー委員長は、「フレームアテンダント」について「thugs(ごろつき、チンピラの意)」と非難していた。
オーストラリアと言えばつい最近捕鯨問題で、日本大使館に嫌がらせデモをやった国である。今回は立場が替わったようだ。
長野でも、日本政府が再三断ったにもかかわらず、中国は強引に「フレームアテンダント」を押しつけてきた。「押し売り」に相当する英語は何というのだろうか?
(記事)
オーストラリアの聖火リレー、中国政府が群集を動員か
最新の画像もっと見る
最近の「事件簿」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2005年
人気記事