花曇 2017-01-23 23:11:31 | 和歌集 恋ひしかる色をも香をも心にぞ 見しやもどかし花曇かな (こいしかる いろをもかをも こころにぞ みしやもどかし はなぐもりかな) 桜の咲く頃にぼんやりと空にかかる雲が、いずれ訪れる満開の頃をもどかしく感じさせるように、恋しい貴方の姿も香りも心の中にばかり蘇って来ます。
君影 2017-01-23 22:55:34 | 和歌集 君影の夢に現に見しやとて 会はばや恋ふな花の根もぞに (きみかげの ゆめにうつつに みしやとて あわばやこうな はなのねもぞに) 夢の中にも、目覚めている時にも、どこかに貴方の面影が見受けられます。 もしも会えてもきっと私の気持ちは満たされること無く、ただもっともっとと恋い焦がれて、いつまでも満足できない心持ちでいるのでしょう。
千草 2017-01-23 21:08:43 | 和歌集 待ち人やくゞらば天のまほろばの 染めに染めにし千草なりぬれ (まちびとや くぐらばあまの まほろばの そめにそめにし ちぐさなりぬれ) 恋い焦がれ待ち侘びた相手ほど、いつかついに巡り逢えた時、苦しかった思いはすべて報われ、魂は天上にも上る事ができるだろう。