風 あの唄はもう唄わないのですか

2022-07-12 02:59:56 | フォーク&ニュー・ミュージック
あの唄はもう唄わないのですか 風 (アルバムバージョン)


http://blog-imgs-79.fc2.com/t/o/s/toshiichi/20150818065810725.mp3



今朝新聞の片隅に
ポツンと小さく出ていました
あなたのリサイタルの記事です
もう一年経ったのですね

去年もひとりで 誰にも知れずに
一番うしろで見てました
あの唄 もう一度聞きたくて
私のために作ってくれたと
今も信じてる あの唄を……

あなたと初めて出会ったのは
坂の途中の小さな店
あなたはいつも唄っていた
安いギターをいたわるように

いつかあなたのポケットにあった
あの店のマッチ箱ひとつ
今でも 時々とりだして
ひとつ つけてはすぐに消します
あなたの香りがしないうちに

雨が降る日は 近くの駅まで
ひとつの傘の中 帰り道
そして二人で口ずさんだ
あの唄はもう唄わないのですか
私にとっては 思い出なのに




売れないギター弾きと暮した事のある女性が、その男と別れて(例えばそれが22才だったり)別の男に走った女性が、まだ気持ちが残っているのか、今はひとりで全国を廻るまでに成長した昔捨てた男のリサイタルに、こっそり聴きに行っている。

でも二人で暮らした頃によく歌ってくれた、自分を歌ってくれた曲を去年は歌ってくれなかった。

今年は歌って欲しいなぁと願っている・・・

男は昔の彼女が聴きに来ているなんて知らない、そして彼女のために作った歌は今も歌えないでいる・・・。

何とセンチメンタルでロマンチックな歌なんだろう、・・・なんて感じるのはオジンになった証拠かも知れませんね。(笑)

しかも、マスターが男だからこその感じ方で、女性の方には理解し難いかも知れません。

この曲は風の代表曲である「22才の別れ」と「ささやかなこの人生」の間に、挟まれるようにシングルカットされたちょっと可哀そうな曲です。

そして、この歌が流れた'70年代半ばは、フォークソングがいわゆるプロテストソングから四畳半フォークの叙情系に完全に波が移っていて、フォークソングが完全に世代を超えた流行歌に成長していた時代。

この時すでに吉田拓郎さんは「結婚しようよ」で、井上陽水さんも「夢の中へ」でそれぞれメジャーになっていました。

また、荒井由美さん(現、松任谷由美)が「あの日にかえりたい」を発表し、中島みゆきさんが「時代」でポピュラーソングコンテストでグランプリを獲ったのもこの頃でした。

音楽の世界に於いては、「フォークソング」が「ニューミュージック」と呼ばれ始めた時期でもありました。

























































































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