日本一決定戦のファイナルレースは、ポールを獲得した#62小倉祥太と僅差の競り合いの結果、鈴鹿シリーズランキング2位・SRSFの#11名取鉄平が優勝したが、JSSのスカラシップは小倉祥太選手に確定したそうだ。
スカラシップ獲得おめでとうございます。
◇JSSスカラシップ獲得 (2018年ステップアップ・サポート)
#62 小倉 祥太 /Syota OGURA R&D10V/ルボーセフォーミュラアカデミーPFC Le Beausset Motorsports
2017 S-FJ 日本一決定戦 予選 B組 1位、第1レグ B組 決勝 1位、ファイナルレース 2位
2017 S-FJ もてぎシリーズ チャンピオン獲得 (4戦4勝 最終戦不参加)
2017 F1サポートレースドリームカップ 2位
・小倉祥太 選手は、福島出身の1998年生まれ、11月に19歳になったばかり。
2015年まではスポーツランドSUGOを中心にカートレースで活躍、2016年からルボーセフォーミュラアカデミーを受講、筑波サーキットのスポーツ走行枠で練習を重ねて来た。
2017年3月、初レースのS-FJもてぎシリーズ開幕戦ではポールからのスタートで出遅れるも、予定調和的な安定感で前車に追従し、2周目のヘアピン立ち上がりから牽制する前車を難無くオーバーテイク、トップに立つ。予選の飛び抜けたタイムから予想は出来たものの、呆気ない程の鮮やかな初優勝だった。以降、ポールtoウィンを重ねて四連勝、シリーズチャンピオンを獲得する。
しかし、スタートに課題があるのは、カート出身のステップアップ組に限らずルーキーならでは。
第3戦でもスタートをミス、予選で拮抗するタイムを叩き出したチームメイトに2コーナーで前方を阻まれ、厳しい展開になるかと思われたが、続く4コーナーで前車がオーバーランを喫し後退、辛くも順位を取り戻してトップチェッカーを受けた。
F1サポートレースのドリームカップでは、雨でスピンやコースオフが頻発する金曜フリー走行を8番手、土曜朝の予選はウェット路面で赤旗が2回出るなか、最後にスリックタイヤでアタックした#2岡本大地に0.2秒差と迫り、レインタイヤ勢トップの予選二番手、後続とは2秒も差を付けた。決勝はスタートでやはり出遅れて五番手まで落ちるも、前車のアクシデントなど展開にも恵まれ2位となる。
日本一決定戦では、Bグループトップから1レグ決勝をトップで通過、ファイナルは、ポールから一気呵成に後続を引き離すかに見えたが、1周終了前にSCが導入されマージンはリセット、リスタートからの8周は二番手#11名取、三番手鈴鹿チャンピオン#60山内との三つ巴の壮絶なバトルとなった。優勝した名取の勝負強さも素晴らしかったが、破れたとはいえ地元鈴鹿ランカーを相手に何度も順位を入れ替え最後まで互角のバトルを見せた#62小倉の走りは圧巻だった。
それは、これまでライバル不在のもてぎシリーズを通して、最後までタイムを削る弛まぬ向上心や修正能力の高さが着実に彼を成長させ、競り負けない強さに繋がったのだと思う。
今年は、JSSのサポートを受けてFIA F4にステップアップする予定という。今後の成長と活躍を今から楽しみに思っている。
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