wakuwakuなエトセトラ

出来ればこのブログで、読書の経歴と韓流ドラマの変遷を残しておきたいと思っています。

平安時代の貴族の生活がわかる「月の輪草子」 瀬戸内寂聴

2013-05-05 11:04:35 | 読書日記

有名な「枕草子」をかいた清少納言が、中宮の定子様に仕えた時のことを中心に、帝である一条天皇のことやお父様の藤原道隆様のこと・その一族のことを、年老いて回想している形で、書かれている小説である。

作者の瀬戸内寂聴さんは、あとがきで言っているように、清少納言が乗りうつって、思いがけない場面を書くことができたと。

清少納言は、中宮さまにめぐり逢わなければ、侘しい人生だったと言っている。二度の結婚、二人の子供、それなりに平穏な家庭生活もあったが、知識豊富な知己に富んだ会話ができた少納言にとって、夫を待っているだけの女は我慢できなかったのだろう。

結局、男好きで、情を交わした男たちも数多いて、藤原道長ともそういう関係があったなどと書いていたが、本当かな~。

    

 


「解錠師」 スティーヴ・ハミルトン

2013-05-05 10:46:05 | 読書日記
    

8歳の時、目の前で、別れた父親が今の両親を殺害するところを見て、言葉を失ってしまった主人公、マイク。

孤独な彼には、どんな鍵も開くことができるという才能があった。ひょんなことからその才能を使ってしまい、プロの金庫破りの弟子になる。

そして、彼女の家族を救うことになる。

非情な犯罪の世界に生きる少年の光と影を描いていて、ミステリー小説の各賞を受賞する。

読み始めたら、止まらなくなってしまった。それに、どんなに孤独でも、一人の信頼できる彼女ができ、そのことで、人間的にも成長していく。

最後はハッピィエンドで読後のこの爽やか感は素晴らしい。訳者がうまいのかな~