ジタンよ
物心ついた頃から、アタシは抱っこが嫌いだったの。猫おばさんが抱っこしにくる気配を感じると、
そそくさと他の部屋に姿を消したものだったわ。見つかって、抱っこされそうになると、唸り声と
猫パンチで応戦したものよ。
でも・・・それじゃ飼い猫道に反するって、ウー爺様に懇々と諭されたの。
仕方ないわね。アタシは飼い主なんか要らないんだけど・・・。
そうそう、猫おばさん、キッチンでアタシのごはんを用意してたから、カウンターの上から、ミスをしないように
ジーッと猫おばさんを監督していたの。そしたら、もう猫おばさんったら、何を勘違いしたのか、嬉しそうに
手を止めて、アタシを抱っこしたのよ~!!
もう、いやんなっちゃう!こんな非生産的なことをしてないで、さっさとごはんを作って欲しいものだわね~