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10 Best Françoise Hardy Songs

2019-09-17 18:45:32 | 音楽
1960年代、フランスのポップス界はロックの影響を受けたイェイェがブームとなり、フランス・ギャルやシルヴィ・バルタンといった、それまでのシャンソンのイメージをくつがえすようなスターが生まれた。1944年生まれのフランソワーズ・アルディは62年にデビューすると幅広い人気を獲得、最初のアルバムから大半の作詞を行い、作曲にも関与、やがて作曲でも才能を示し、ボブ・ディランやミック・ジャガーといった米英のロックスターにも影響を与える存在となる。



Tous les garçons et les filles (1962 - Tous les garçons et les filles)
Le temps de l'amour (1962 - Tous les garçons et les filles)
タイトル曲の意は「すべての男の子と女の子」。しかし彼女は「傷ついた魂を持つ独りの私」として行き交う恋人たちを眺め、キッチュな子どもっぽさを強調する傾向のあったイェイェとは異なる資質を早くものぞかせる。Le temps~は音楽のチョイスに定評あるウェス・アンダーソンの映画で使用された。



Qu’ils sont heureux (1966 - La maison où j'ai grandi)



Des ronds dans l'eau (1967 - Ma jeunesse fout le camp…)
Voilà  (1967 - Ma jeunesse fout le camp…)
Voilàは衝撃であった。2012年に私のチャートにも入れたダーティービーチズの曲Lord Knows Bestはこの曲を大胆にサンプリングし、そのアンニュイで夢幻的なムード感覚を、いわば盗んだ、その本当の功労者を後になって知ることに。似た例にセイントエティエンヌのNothing Can Stop Us (1991)は、60年代のダスティ・スプリングフィールドの曲に多くを負っている、これもつい最近知った。10曲の中に選んでいないがアルバムタイトル曲は後年「もう森へなんか行かない」の邦題でドラマに使われ小ヒット。


Comment te dire adieu ? (It Hurts to Say Goodbye) (1968 - Comment te dire adieu ?)
La Mésange (1968 - Comment te dire adieu ?)
タイトル曲はアメリカで少し前に作られたポップ曲で、当初はゆっくりした曲調だったが、ブラジルのオルガン奏者ワルター・ワンダレイやイージーリスニングのオーケストラを率いて著名だったフランス人のカラベリがアップテンポでカバーし、それらのバージョンにセルジュ・ゲンスブールが作詞した形でフランソワーズ・アルディが歌い、世界的なヒットに。日本では73年に「さよならを教えて」の邦題でシングルが出てオリコン40位。戸川純のカバーなどでいまも広く知られる。


Oui, je dis adieu (1971 - La question)


Première rencontre (1973 - Message personnel)
Message personnel (1973 - Message personnel)
アルバムの最初の曲と最後の曲。彼女の活動はやや低調になりかけたが、フランスの著名なミュージシャン、ミシェル・ベルジの書いたタイトル曲により復調。81年に著名なミュージシャン、ジャック・デュトロンと結婚し、88年には引退したがその後復帰、現在まで間欠的に音楽を続けている。
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