和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

対談集。

2013-11-28 | 本棚並べ
鶴見太郎著「座談の思想」(新潮選書)に
石田英一郎の名前が登場していたので、
それならと、古本を注文。


「石田英一郎対談集」(筑摩叢書)
江原書店(新宿区西早稲田)
700円+送料290円=990円

ひらくと、対談相手は
竹山道雄・桑原武夫・堀米庸三・今西錦司・梅棹忠夫・泉靖一など。


新刊の
保阪正康・半藤一利対談
「そして、メディアは日本を戦争に導いた」(東洋経済新報社)を
パラリとひらくと、こんな箇所がある。


半藤】 例えば、侍従長の鈴木貫太郎とか憲法学の大御所の美濃部達吉とか、いわゆる良識ある人たちは五・一五事件の犯人を軽い刑で済ませることに、ものすごく反対したんですね。でも、そんなのはごく一部の声に過ぎなかった。むしろ、そうした声は義挙として認める国民的支持の雰囲気に呑み込まれてしまった。なぜ、澎湃とそんな支持が起ったのか、国民は許そうとしたのか、考えなければならないと思いますよ。

保阪】 ・・・・以前、僕は事件について詳しく調べたことがあるんだけど、例えば、当時の新聞記者なんかおかしくなっている。法廷記者なんだけど、『この記事は涙なしには書けない』なんて、堂々と書いているんですよ。完全に記者としての冷静さを欠いているんです。
半藤】 自分の涙で記事がにじんで書けない。なんて言うんだよね。そんなバカな話があるはずないでしょう。ひどいもんです。 (p79)


そうなのか、このことで、
五・一五事件後に、鈴木貫太郎氏は軍部に注目され、
二・二六事件では、鈴木貫太郎氏が狙われることになり、
奥さんの機転で奇蹟的に一命をとりとめた鈴木貫太郎が、
こんどは、終戦の際の首相をつとめる。
というめぐりあわせになるのですね。
ザックリとした、流れに気づかされます。

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