ワインを優雅に楽しみたいとき、曇りひとつないワイングラスで飲みたいと
思いませんか？
綺麗に洗ったグラスでも、水滴の跡が白く付いていると「ちゃんと洗ったの
かな？」と疑ってしまいますよね。
実は店長の実家にある、ほぼ全部のワイングラスには、悲しいほどにウォー
タースポットという「白い跡」が付いています。
このウォータースポット、以前の小咄で紹介をしたのですが、水道水などの
一般水に溶け込んでいる カルシウム、マグネシウム、シリカ、鉄分などの
様々な金属イオンがグラスなどに付着し白濁する事をいい、一般的には「水あか」と呼ばれています。
これが一度付くと厄介ものなので、拭き取りだけでは落ちてくれません。
では、店長の実家のグラスは何故「ウォータースポット」が付いてしまうか
といいますと、洗い終わった食器類を全て「食器乾燥機」に入れて、すぐ乾
燥してしまう事に問題があったのです。
食器乾燥機はグラスに付いた水滴が垂れる間もなく短時間で乾燥させるため、
凝縮された金属イオンがグラスに付着し、水あかの進行を速めてしまいます。
同じように手洗いによる自然乾燥もスピードは遅いものの、水あかが付いて
しまいます。
個人的な意見ですが、ワイングラスは自動車の洗浄と同じだと思っています。
ガソリンスタンドであれ、自分であれ、洗車を行った後には柔らかいタオル
で水分を拭き取っていますよね。
特に炎天下の洗車は水分の蒸発が早いため急いで拭き取るのですが、それで
も間に合わず、薄らと水滴の跡が付いてしまいます。
自動車の場合はボデーの水あかやスリキズ・汚れ落とし用にミクロ粒子の研
摩剤「コンパウンド」という商品があり、薄い水あか程度なら簡単に落とせ
るのです。
このミクロ粒子の研磨剤でウォータースポットが落とせないかと思い、早速
ティッシュにコンバウンドを軽く付け、丹念に磨いてみたところ、会社にあ
るグラスでは細かなキズも付かずに、ウォータースポットだけが見事に落ち
ていました！
でも取り扱い説明書には、食器使用不可マークが付いているので、お薦めは
出来ませんが、試されたい方はご自身の責任において実験をしてみて下さい。
（※磨いた後は、充分な洗浄を行い、タオルで拭き取る事をお薦めします）
話しが脱線しましたが、以上のようにグラスを洗った後は、完全に乾く前に
柔らかいタオルなどで水分を拭き取るよう心掛けて頂ければ、 ウォーター
スポットが付かずに綺麗な状態を長持ちさせる事が出来るのです。
さて次週は、ゴールデンウィーク休暇でお休みをさせて頂きます。
次回は、複雑な形のワイングラスを割らずに磨く方法をご説明します。
お楽しみに！
ワイン・アクセサリーズ・クリエイション(www.wineac.co.jp)
