早稲田大学山岳部 活動記録(2014年度~)

早稲田大学山岳部です。2014年度より活動報告をこちらで行います。

2017年度残雪期合宿

2017-12-20 12:00:45 | 2017年度 合宿
2017年度残雪期合宿報告書

4年福田倫史

①山域・対象:北アルプス燕岳~常念岳~蝶が岳~岳沢定着

②期間:2017年4月28日~2017年5月6日

③メンバー:4年CL福田、2年SL中島、和田、浅川、小野、萩原OB、小川OB、田中OB

④行動詳細

4月28日(金)晴れ 17:00部室~23:00竹橋=バス=05:30中房温泉登山口
17時に部室に集合する。個人装備団体装備の確認を行い、翌日のテルモスを沸かしておく。21:00前に萩原OBが部室に到着し、夕食を食べたのち竹橋へ。東西線後方車両に乗り竹橋駅1b出口を出るとすぐバスターミナルだ。連休前半のためか登山客はさほど多くない。毎日新聞社のコンビニで翌日の朝食を買い、乗車率70%のバスに乗り込み、就寝。

4月29日(土)晴れのち雪 5℃
6:30中房温泉登山口発~07:00第一ベンチ~08:30第三ベンチ~09:45合戦小屋~11:00燕山荘~12:30燕岳山頂~13:00燕山荘
05:30に予定通りバスが中房温泉に到着。気温は5℃ほどだが、風がやや吹いており肌寒い。登山口には40人ほどが集まっていた。朝食とパッキングを済ませ、06:30に出発する。歩き始めてすぐ急登となり、第一ベンチまで続く。10分ほど歩くと登山道に雪が出てきた。非常に踏み固められ、一部氷化しておりよく滑る。30分で第一ベンチを通過する。ここからは完全な雪道となり、登山者の9割がここでアイゼンを履いていた。我々は危険個所が無さそうなので歩行訓練を兼ねツボ足で進む。皆しっかり足を置き、よく歩けている。第二ベンチからは明瞭な尾根上を進み展望も出始め心地よい。08:30に第三ベンチに到着すると、雪が舞いだした。ここでペースアップのためアイゼンを装着した。第三ベンチから10分ほどで尾根が一旦斜面に吸収され唐松とダケカンバの間を縫うように歩く。ここもトレースはバッチリ。急登を登りきると富士見ベンチがあるはずだが、見当たらない。標識まで雪に埋まっているようだ。このあたりから視界の効く緩傾斜の尾根となる。燕岳から大天井岳の稜線の東側に3~5mの雪庇を確認する。09:45に半分ほど雪に埋まっている合戦小屋を通過し、ひたすら雪稜を進む。雪は舞うものの、とても視界がよく鹿島槍ヶ岳から常念岳まで見渡せる。好展望に励まされなんとか11:00に燕山荘に到着した。午後から荒天の予報があったので、テントのみ設営し、全装を背負って燕岳へ。雪と砂の上を交互に歩き、30分で頂上へ。3000m以上は雲に覆われ、うす黒い雲が西から迫ってきたので頂上を後にし、13:00に帰幕したと同時に雲に包まれた。14:30ごろに雷鳴が数回響く。夕食後18:00に就寝。



4月30日 晴れ −4℃
02:30起床~04:30出発~05:30蛙岩~06:00大下りの頭~09:30大天井岳~11:00東天井岳分岐~13:00常念小屋
昨日13:00頃からの風雪の影響であまり寝られないまま、02:30に起床。テントが半分ほど埋まっている。03:30にパッキングを完了するも風が強く30分待機する。04:00になると空も白み始めたのでテントを撤収し、04:30に出発。昨日到着時に5張りしかなかったテントは25張りに増えていた。一番乗りのため、ひざ下までの新雪のラッセルとなる。05:30に蛙岩のトンネルを通過する。例年通りトンネルは完成しており、ロープも必要ない。外付けの整理をしたほうがスムーズだろう。その後10mほどの西風を浴び続けながら雪の乗った夏道を行く。北は白馬岳から南は常念岳までよく見渡せる。快晴だ。大下りの頭からはアップダウンが続き和田が苦しむ。風邪を引いたようだ。2年生は薄っすら残るトレースを辿ったが、雪庇をかすめることがあった。トレースは絶対ではない。視野を広くし、思考しながらルーファイすることを覚えよう。08:00に大天井岳の上り手前のコルに着く。大天井の上りの夏道は大天荘へのトラバース道だが、積雪期は通過が禁止されており直登となる。直登ルートは雪が風で飛ばされており、前爪しかかからない箇所もある。滑ったら止まらないスロープが山頂直下まで高低差200m続く。終始浅川が先頭でステップを切り続けた。09:30に大天井岳山頂に辿り着く。山頂からの槍穂の姿に圧倒されつつ20分休憩。槍の穂先は黒いが、北穂東稜やザイテングラードは雪に埋もれていた。山頂を後にすると風もなくなり、体感で10℃ほどありそうだ。雪も腐り、10歩に1度アイゼンに付いたダンゴ雪を払いながら進む。11:00に東天井岳の分岐に到着。分岐とは言っても横尾方面の道は廃道になっておりロープでふさがれていた。荒天時も迷う心配はないだろう。分岐を過ぎると東天井岳、横通岳を西側に巻く夏道を辿り、13:00に常念小屋に到着した。和田はよく頑張ってくれた。昼過ぎから稜上は雲に覆われる予報だったが、この日は日没まで快晴だった。




      
5月1日(月) 曇りのち雨−2℃
04:10常念小屋TS~05:25常念岳~07:002512mピーク~09:10蝶槍~10:10蝶が岳最高点~12:30徳澤園
02:30に起床し、04:10に出発。10分出発が遅れる。午前中から雨の予報だが、なんとか持ちこたえている。常念岳山頂まではつづら折りの道を2700mまで登り、一旦広い尾根上に出て最後に帽子のように雪の乗った斜面を通過した。アイゼンを履いて出発したが、2700mまでは雪のないガレ場がほとんどで歩きにくい。我々は常念山頂が雲に覆われる前に先のルート状況を確認したかったのでノンストップで山頂まで歩いた。しかし急ぐ必要がなく、また常念小屋から見て必要そうでなければツボ足で登り、2700m以上の広い尾根で休憩がてら上部の様子を見てアイゼンを履くか否かの判断をするのが効率的であろう。山頂から蝶が岳への稜線を確認しつつ20分休憩。その後槍穂方面からガスが迫りつつある山頂を後にし、50mほど下ったところでアイゼンを外す。山頂から2512ピークまではコースタイム30分の下りだが、和田の不調で時間がかかる。07:00にコースタイムに1時間遅れて2512mピークを通過。ピークを越え100mほど歩いたところから雪が続いているのでアイゼンを装着した。無名ピークを西に巻くあたりは平らな針葉樹林に覆われており、ほぼ無風。積雪期における幕営適地だ。無雪期は目線の高さにあるだろうペンキや赤テープが足元にあることから積雪は1.5~2mほどと推測される。トレースを頼りに斜面を登り08:00に2592mピークに到着。蝶槍はガスの中で見えず。蝶槍までべったり雪がついていたのでペースも上がり09:10に蝶槍へ。2600mの森林限界を超えるとガスと横殴りの雪のため視界は10mほどとなった。蝶槍から先は雪も残っておらずほぼコースタイム通りで10:10に蝶が岳最高点に到着した。常念小屋からここまで2組にしかすれ違わなかった。10:00頃からガスが晴れ視界は500mくらいまで回復した。本縦走最後のピークに後ろ髪をひかれることもなく、徳澤園への長塀尾根に向かう。しつこいほどに赤テープが貼られた雪の尾根をひたすら下る。途中標高2300mほどで雪が雨に変わったが、強い雨にも無心で下り、12:30分に徳澤園へと下山した。徳澤園の1キロ手前、1800m付近で雪が消えるまではしっかり積雪があった。徳澤園に挨拶をすると、手厚いもてなしを頂いた。疲れた体にエネルギーが充填された。本当にありがとうございました。徳澤園のTSには雪はなかったのでふかふかの草の上にテントを設営でき、ゆっくりくつろぎ20時頃就寝。星が綺麗な夜だった。

5月2日(月)晴れ −4℃
06:00徳澤園TS~07:00明神~07:50上高地~08:30岳沢登山口~10:30岳沢小屋~12:00コブ尾根偵察~12:30雪上訓練~14:30帰幕
ゆっくり04:30に起床する。放射冷却の影響で冷え込み、霜が降りていた。06:00に徳澤園を出発する。徳澤園手前の梓川岸の道は土砂崩壊のため迂回路が出来ていた。07:00に明神に到着。ここから明神橋を渡り、岳沢に向かうはずだったが通行不可の看板がある。明神館の方に伺うと「道が荒れすぎており、復旧の目処が立たない。」とのこと。仕方がないので上高地まで歩き河童橋から岳沢の概念把握を行う。皆よく把握している。勉強会の成果だ。河童橋を過ぎると、明神までの道に「凍結のため通行不可」と貼り紙がしてある。どうやらこちらが本当の理由らしい。岳沢登山口から5分ほど歩くと雪が出始め、そこから小屋まで土を踏むことはなかった。雪渓に出ると、西穂高沢や間の沢をはじめ、沢という沢にデブリがみられた。1900m付近から競争をする。小野、中島、和田、浅川の順。10:30に小屋に到着し設営を済ませ、コブ尾根の偵察へ向かう。コブ沢の出合いからコブ尾根取り付きのルンゼを確認。トレースはないが、小規模のデブリがあった。偵察を終え12:30からはコブ沢の出合と小屋の間の斜面で滑落停止とアンカーテストを行う。2年生が4年生に教える形式で滑落停止訓練をした後、スノーボラードと雪袋でのアンカーテストをする。直径150㎝、深さ30㎝のスノーボラードを掘り一人ずつ荷重すると、4人目で破壊した。雪袋を用いた支点では4人が衝撃荷重をかけてもびくともしなかった。訓練を終えダッシュで下り、14:30に帰幕した。翌日のコブ尾根登攀に備え17:00に夕食を摂り、18:30頃就寝。



5月3日(火)晴れ -2℃
4時20分出発~05:00ルンゼ取り付き~07:30マイナーピーク~16:00コブ登攀後懸垂~19:00コブ尾根の頭~20:30ビバークサイト
03:00起床の予定が20分寝坊する。急いで準備し、5分遅れの04:20に出発。体調不良の続く和田はテントで待機することにした。40分でルンゼの取り付きに到着。「くの字」のルンゼ上部に2人パーティーが先行していた。落石や雪崩を避けるため左岸を詰め、上部で右岸に渡った。非常に締まり、急な斜面にアイゼンの前爪を突き立て慎重に上る。ルンゼを登り切った平坦地から1p40mFIXしマイナーピークへ。マイナーピークには支点がなく、雪袋を忘れたためボラードを掘る。5人目が懸垂する頃にはロープでボラードが半分になっており非常に緊張する。やはり、下部で枝など支点を補強できるものを回収すべきだ。マイナーピークからの懸垂は50mロープ1本折り返しでコブ沢側の岩の露出した崖を下る。コルから雪庇を警戒し2p40mずつFIX。その後フリーで斜面を登り08:30にコブ岩の取り付きにつく。中島が雪壁のトラバースからルンゼの30m。小野が、ルンゼがハングに遮られるところから左上するランぺに沿ってハングを迂回した後、雪壁のトラバースまでの30m。萩原OBがプアプロテクションの悪いガレからデリケートなトラバースの30mをそれぞれリードしFIXした。コブ岩にはところどころ残置ハーケンはあるものの、かなり怪しいものばかりで信用できない。ハーケンを持参すると安心だ。小野のリードで中間支点がうまく取れずロープの流れが悪くなり時間がかかる。結局3pに5時間以上かかってしまった。コブの頭までの最後の1pは福田がリード。扇沢側にはり出た雪庇のナイフリッヂをトラバースし、20mほどで残置スノーバーを発見する。先行パーティーが残置したものらしいが、明らかに雪庇上であり5人が通過するには危ういものである。さらに奥まで進み支点を探すと10m先に捨て縄が大量に巻かれたしっかりした懸垂支点があるのでそこに向かう。グサグサ雪のためトレースのさらに下に何度も蹴り込みトラバースすると支点まで5mほどのところで雪庇が崩落し、転落。ランナーは雪庇と一緒に落ちたが中島のビレイにより10mで止まった。落下地点の周囲のピナクルでセルフを取った。この時点で14:00。その後萩原OBが懸垂支点までFIXし、福田を引き上げ、中島、浅川、小野の順で懸垂支点に移った。福田がぶら下がったロープは雪庇に食い込み、凍ってしまったのか回収不能となり残置した。その後50m折り返しでの懸垂下降で16:00にコルに降り立った。コブ沢はこれまでも頻繁に小規模の雪崩が発生しており下降には使えない。ここで気持ちを落ち着かせ、今日入山の小川OB、田中OBに携帯で連絡をする。状況を伝え、1時間ごとに交信を行うことを決定する。連絡をすませコブ尾根の頭へと向かう。絶対に落ちてはならないので全10ピッチFIXし、19:00にコブ尾根の頭に辿り着いた。稜線の岳沢側は風が強く、完全に暗くなるまで30分ほどありそうなので行けるところまで下ることにする。途中3pの懸垂と2pのFIXのあと20:30夏道の鎖場のあるルンゼに到着した。ここなら風の影響を受けないと判断し、ルンゼに横になれる程度の2段のバケツを掘り、ツェルトを張る。さらに鎖を掘り出しロープでセルフを取り21:30にビバーク体制に入った。ビバークする旨とその位置、翌日04:30に出発し06:00に天狗のコルにつくので、迎えに来てほしいことを最後の電話で伝える。天候は非常にまろやかで、さほど寒さを感じることもなく就寝。

5月4日(木)晴れ 気温不明
04::30ビバークサイト撤収~06:30天狗のコル~07:30帰幕
02:00頃からやや気温が下がり、中島、浅川が寒さを訴えたため福田のテルモスを分ける。04:30まで耐えきり周囲も明るくなったので撤収し、天狗のコルへ。ビバークサイトのルンゼから50mロープ2本で1ピッチ懸垂後飛騨側をトラバースし稜上にでる。天狗沢を詰める小川OB、田中OBの姿を確認し手を振る。その後飛騨側に1p懸垂し再びトラバースするとアイゼンだと歩きにくい岩稜にでたのでアイゼンを外し、リッジを通過する。リッジの先は雪の斜面が天狗のコルまで続いているのを確認しアイゼンを履き、一気に天狗のコルへ。天狗のコルでOB隊と合流し、一安心。気を引き締め直し天狗沢を一気に下り07:30に帰幕した。テントに入り無事の下山を喜び合った。疲労が見えたので、レストとした。この日は県警ヘリが2度岳沢に飛来した。2件の死亡事故が発生したとのことだ。

5月5日 晴れ 7℃
04:00出発~04:30雪崩発生~04:50帰幕~05:00雪上訓練~14:00帰幕
02:45に起床する。コブ尾根登攀のスピードから奥穂南稜は不可能だと判断し、天狗沢からジャンダルム往復を目指し出発。不思議なほど雪は腐っており、違和感を覚える。上部に警戒しながら天狗沢を詰めていると、先頭をいく小野の「ラークッ」との声に一斉に上を向く。畳岩尾根からであろう大小様々なブロックがものすごいスピードで落下してきていた。冷蔵庫大のブロックが福田、萩原OBをかすめる。一旦ブロックの崩壊が落ち着いたかと思うと、今度は天狗沢の2600m付近から雪崩がゆっくり落ちてきた。全員で右岸に避難する。走るよりも遅いスピードで流れてきた雪崩は、間の沢出合まで到達した。まだ雪が落ち残っているのが見えたため、間をあけながら一旦帰幕した。天狗沢より急で日当たりのよい西穂高沢にも入れないと判断し、雪上訓練に切り替えた。05:00からコブ尾根登攀で露見したロープワークの遅さを課題とし、FIX5p、スタカット10pの訓練をテン場の下の斜面で行った。FIXの訓練中に小川OB、田中OBを見送った。ありがとうございました。その後木を使った支点の構築方法とロープ、ザックを使った背負い搬送訓練を2時間行い14:00に帰幕。帰幕後もロープ畳みの訓練をし、1分以内に畳めるように設定したノルマを全員がクリアした。

5月6日 雨 10℃
04:00雪上訓練~08:00BC撤収~09:00上高地=帰京
03:00に起床し04:00に出発。まだ雨は降っていないが天狗の頭は雲に隠れており、雨になるのは時間の問題だ。天候が悪いので昨日の場所で雪上訓練を行う。まず、スタカットの確認を行った。昨日は1p20分もかかっていたが、約半分になった。その後雪庇を踏んで落ちた要救を救助する訓練を行い、土砂降りの雨となったのでツェルト搬送で2p引き下ろしをした後BCまで引き上げ訓練終了とした。08:00に撤収し、09:00に上高地に下山した。入山時繋がっていた岳沢の大滝は切れており、真っ白だった天狗沢も土が見える場所もあった。ここ数日の晴天と雨で融雪がかなり進んだようだ。岳沢から明神までの歩道は「通行注意」へと変わっていた。上高地の温泉で8日分の垢を流し、新島々経由で帰京した。

⑥総括
まず、縦走パートについて。計画通り縦走を成功させることができた。懸念だった2年生の体力も成長がみられ、晴天からホワイトアウトの強風のなかまで様々なコンディションの稜線上で行動できた。ルートファインディングでは経験不足もあったが、周囲にアンテナを張りながら歩くことを意識し続けるなかで、鍛えていこう。メンバーシップについても不調の者を元気なものがサポートする場面がみられたし、不調なものも苦しい中で足を引っ張らないように最大限努力する姿が見られた。縦走を通して隊の成長を実感することができた。ただし、成長しているといっても3年がいる通常のパーティーと比べると明らかに劣っていることも事実である。現状に満足せず、トレーニング等に励んでいこう。
次に定着パートについて。今年は雪の状態が悪く、また事故も起こしてしまい事前に計画していた登攀のうちコブ尾根登攀しかできなかった。このために十分に完遂できたとは言えないのは明らかだが、収穫もあった。コブ尾根の際には2年生自らリードを買って出る場面が多く、モチベーションの高さがうかがえた。プロテクションの構築技術やスピードに難はみられたが、これは経験で補える。何よりも大事なモチベーションをすでに持っているということは、今後の伸びしろがあるということだ。経験を積み、練度を挙げていこう。
萩原OB、小川OB、田中OBのご協力で残雪期に8日に渡る合宿を行え、その中で様々な経験ができた。ありがとうございました。現役はOBの期待に応えられるように今後も精進していこう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿